【作品】一覧 短歌 【第16回】第十六週 この街から夜という夜を奪ったガソリンスタンド大炎上は、 三日三晩燃え続けた。 モノクロの映画の中に真つ黒な血が流れてた昨夜のさむさ 流星の予感 | 山田航 短歌 【第15回】第十五週 ちぎれるかと思うくらいに君に強く手を引かれて走り出す。 君はもう行き先を決めていた。 乗り捨ててきたはずのハーレーがそこにあった。 流星の予感 | 山田航 短歌 【第14回】第十四週 足音が鳴り響く時間は、 永遠のように思えた。 僕はその貴重な時間をうっかり、 流星の予感 | 山田航 短歌 【第13回】第十三週 僕は力尽きるまで君をさらい続けよう。 奴らににらまれた時点で、僕なんて死んだようなものだ。 ピンポン玉の転がる音を追ひかけて虹のほころび繕ひにゆけ 流星の予感 | 山田航 短歌 【第12回】第十二週 僕たちがやっと合流できた場所は なんてことのない大きな街の駅の変な彫刻の前だった。 君は肘を軽く擦りむいていた。 流星の予感 | 山田航 短歌 【第11回】第十一週 「ディズニーはもともと『灯台』をコンセプトにしたがってたの。 でも日本だと『灯台』にロマンティックなイメージがあることを、 全く理解されなかったのね。 流星の予感 | 山田航 短歌 【第10回】第十週 ボロボロのハーレー・ダビッドソンの前。 約束の時間を過ぎても君は来ない。 きっとこの腕時計がポンコツなんだ。 流星の予感 | 山田航 短歌 【第9回】第九週 追っ手はすぐに来る。 僕と君は一時的に二手に分かれることにする。 ポンコツとはとりあえずおさらばだ。 流星の予感 | 山田航 短歌 【第8回】第八週 煤けた服を着た若い男女が二人、 うららかな冬晴れの日に白き家に立ち寄りて祈るごとく跪くを詠める歌。 青白磁色のふゆぞらわたりゆく、おほとり一羽。 流星の予感 | 山田航 1/212…≫最後のページ