【第16回】日録(16) | マイナビブックス

詩、短歌、俳句の新しいカタチを探ります。紙から飛びだした「ことばのかたち」をお楽しみください

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【第16回】日録(16)

2015.09.25 | 森川雅美

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音もなく近づいてくる四
足の者の気配に数知れないエ
ンジンの音をも通りすぎていき盲
点のひかり虚言をばらまきながらもす
でにたどり着けない環状道路に囲まれる瓦
礫を継ぎ足されるまでのぎりぎりの掛けかえら
れ設置されるまだ癒え得ない首まで息継ぎよりの水
辺にばらされながら消えていくいくつかの想いがゆらぎ
つつ越えられぬ光の接点に押し出され気づけばまたも同じ目
線を捉えては立ちどまり緩やかなカーブを思い描きつつきららか
な内の側へ切断するもろもろの軌跡をさらに遠くへ投げつける原
点に向かう手の奥処へと飛翔するための形を小さくこごめな
がら加算する苦い舌裏の転がりを何度も味わえば忘れ泥
道の重さを日日へとつなげる裸の眼の秘部の塗りつ
ぶすさらなる接着する硬さに反省し留まる郵便
物はいつまでも消えず捲れていきささめき
あい静もる片言の粗大ごみがつまれ路
地の途切れる場から辿りなおすデ
ザートを押しつぶすまでの時
間を明日までに措定する
 
 

2015.9.25