【作品】一覧 短歌 【第16回】仕度をしよう 山の斜面いっぱいの柿の木が、日に日に重量感を増す。朝晩の冷え込みとともに、しっかりと太り色づいてゆく柿の実。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第15回】お天気のこと 夕方以降山沿いでは雷雨になるところもあるでしょう、と天気予報。そうらしいで、と一応犬に伝達し定例散歩会への心づもりをしてもらう。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第14回】そんなこんなを詠んでおります(その四) 花みずひき青はつゆくさ好きなものいっぱい言っていく道犬に 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第13回】草花の名 夜のうちに降った雨で土も草も濡れている。みずみずと照る朝の山の草っぱら。ツユクサの花がひときわ美しい。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第12回】このへんの鳶 山で見ると無敵にかっこいい、ということが鳥にもあるのではないか。街に降りるとそんなでもなくて。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第11回】そんなこんなを詠んでおります(その三) 宮さんの参道わきより引き来たるこっそりした木はコウゾでありぬ 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第10回】つくつくぼうし お盆の帰省ラッシュが始まった、という朝のニュースにつくつくぼうしの声がかぶさる。鳴き出したか。つくつくぼうしが鳴き始めると、きまって焦る。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第9回】川へ行く 西向きの山の夏はなかなか暮れない。夕方の散歩は、あっぢっぢーとやけっぱちな濁音を響かせながら山を降りる。 草の立つ山 | なみの亜子 短歌 【第8回】葉っぱの森 夏のわが家は、葉っぱの森のなか。もう数えきれないくらい植えて大きくしたさまざまな樹木が、夏の強い陽ざしをおおらかに遮る。 草の立つ山 | なみの亜子 1/812345…≫最後のページ