【作品】一覧 俳句 【第15回】パンツ 本当なら朝早く出てゆくはずだった君より早く出てゆくことになったなあと思っていると君はひとりでわたしの家にいるという、 アルミレコーズ | 佐藤文香 詩 【第15回】もし罪にも名があるのなら 言葉から意味が引き剥がされ 世界が混乱するとき それまでの平穏だった物語は 始まるように終わる 誰でも明日のことは考える | 城戸朱理 詩 【第14回】開発者 最近の幽霊は、このまえ歩く人たちを叩きのめした雹が、この国のあちこちを襲っている、という噂話に夢中である。 やねとふね | 河野聡子 詩 【第14回】あわこ姫 (宮尾節子+まちこ) ひとりの男の ビールについてきた あわこ姫 牛乳岳 | 宮尾節子 詩 【第14回】魂を運ぶ 電車の中でうたた寝をしたせいか首が痛い。陣痛剤を塗る。首周りが熱くなる。地獄の業火に焼かれているかのようだ。 TiP!のズッコケ交換日記 | 山田亮太 俳句 【第14回】鳩サブレー 単子葉類の雑草のむこうに、背の高くないもみの木的な木があって、そこに蔓植物が幾重にもしなだれかかり、 アルミレコーズ | 佐藤文香 詩 【第14回】ところで少女という存在は 森に棲み、神の使いとされながら 子殺しをするハヌマンラングール、 もはや、灰白の毛と長い尾だけが人間との違い 誰でも明日のことは考える | 城戸朱理 詩 【第13回】人(そこにいてそこにいない) あなたは摂氏28度、正味4メートル×5メートル×3.3メートルの 空間のなかにいる。 空間の湿度58パーセント、これならとくに問題はおきない。 やねとふね | 河野聡子 詩 【第13回】おやすみ (宮尾節子+まちこ) 野原の 小さな花ですら 蜜蜂のためにではない みずからのために咲いている 牛乳岳 | 宮尾節子 32/48最初のページ前へ…3132333435…≫最後のページ