2016.06.15
軽くて薄いMacBookだが、丸1日の使用にも十分耐えうるバッテリ性能を持っている。また、それ以上に、単なるスペック主義に走っているわけではないことが使っていくうちに見えてきた。外出中の充電が不要だと、持ち物が減るうえに、どこでも安心して使えるのだ。
人間中心で考えよう
バッテリ性能の表示や検証というのは難しい。それというのも、Macを利用するユーザの環境はまさに千差万別、使用しているソフトの種類や数、使い方も異なるし、ディスプレイの明るさや省エネルギーの項目だって初期設定のまま使っているとは限らないからだ。極端な話、3DのレンダリングをしながらフルHDのムービーを全画面で再生していれば2時間も持たずにバッテリはなくなってしまうし、その反対に実用的でないくらい省エネな使い方をしていれば、丸1日以上持つ。
MacBookで定量的に確認できるのは41・4Whのリチウムポリマーバッテリを内蔵しているという事実だけ。利用可能な最大駆動時間は、あくまでその能力を理解するための目安にすぎない。
MacBookのバッテリ性能に関して、アップルの公称値は、Wi-Fiでのインターネット閲覧が最大10時間、iTunesムービーの再生が最大11時間だ。
とはいえ、前述のとおり、ユーザが皆同じ条件で使うわけではない。厳密にいえば、経年劣化や室温や標高によってもバッテリのコンディションはわずかに影響を受ける。それよりも重要なことは、一般的なMacBookの使い方で「1日のワークタイムをバッテリ駆動だけで乗り切れる」だけの性能を持つこと。「10時間」というのはその象徴的な意味合いの指標だ。
よくそれを誤解して、最大16時間持つからMacより優れていると喧伝するノートPCもあるが、24時間戦う時代錯誤なビジネスパーソンでない限りは、無意味なスペック礼賛主義にすぎない。