野呂エイシロウの「ケチの美学」第83回|MacFan

アラカルト ケチの美学

野呂エイシロウの「ケチの美学」第83回

文●野呂エイシロウ

人気放送作家が語るケチとアップルの交差点。

“小さな成功”

前号のMac Fanには感動した。僕が大好きな歴代のMacがズラリ。懐かしい。僕が一番印象的なのは、Macintosh Ⅱciだ。学生時代にローンで買ったのを思い出す。「もったいない!」と考えて次々と働き出した。「このMacintoshで元を取るぞ!」と懸命に仕事した。

今も、iPhoneはユーチューブを見るための暇つぶし道具ではないと思っている。クリエイティブな作品を生み出すためのツールだ。そう、武器だ。

僕は一流大学を出ているわけではない。エリートでもない。だったらあとは行動するだけである。だから懸命にMacBookのキーボードを叩く。「本気で人生を変えたい」と願う。もっと別の人生があるはずだ。

今、2冊の書籍を書いている。それを書くことで僕の人生も変わると思う。

先日、初めてオーダーのスーツを作った。人生を変えるためである。

もっと上のステージに行こうと思ったからだ。

人生を変えるとはどういうことだろうか? 今よりもちょっとでもよくすることであり、1ミリでも楽しくなることであり、そして「小さな成功」を積み重ねることだ。それがやる気にもつながる。

いきなりホームランを出そうとしても、それはムダだ。

昔は、いきなり1カ月間で成績が伸びると思っていた。毎日6時間詰め込めばいけると思っていた。でもダメだった。いきなり東大に入れると思っていたが、そんなことはない。「小さな成功」を手に入れなかったので、受験は失敗した。でも、大人になったら「小さな成功」を積み重ねられるようになった。だから今日も前進だ。メールをする、手紙を書く。

「コミュニケーションが、僕の命綱だ」と常に思う。仲間がいるから僕がいる。孤独なわけではない。だから救われている。

メール、手紙、そのすべてがコミュニケーションだ。上手にコミュニケーションをとるのが僕にとっての「小さな成功」だ。

だから「コミュニケーションは命綱だ」と言いたい。この誌面もそうだ。感謝。

 

 

小さな成功を積み重ねて10年来の夢が叶う。

 

 

EishiroNoro

放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。