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今のデザインが究極の形なのか

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文●小平淳一栗原亮中村朝美氷川りそな写真●黒田彰apple.comiFixit

iMacの筐体デザインの完成度は高く、今回のバージョンアップでも従来の設計をそのまま踏襲している。だが、技術の進歩を踏まえれば別の可能性も考えられるはずだ。

改善の余地はある?

現在のiMacは、2012年10月に発表された「最薄部わずか5ミリ」のミニマルデザインを踏襲している。見方によっては4年半を経ても色褪せることない、普遍的なデザインといえるだろう。

とはいえ、今あえて言葉にするなら細かな不満はいくつか存在する。まず背面にあるUSB Aポートが縦向きに配置されているのでコネクタの表裏を間違えやすいという問題がある。ポート類をコンパクトにまとめたい意図が窺えるが、それにより機能性が犠牲になっていると感じてしまう。

また、ディスプレイ周りのベゼルも幅が広く、現在のレベルでは野暮ったさを感じる。技術面の問題もあるとは思うが、iPadプロやMacBookプロが狭額ベゼルを採用する中で、なぜiMacだけ変えられなかったのかと疑問を呈したくなる。

さらに、こうした細かな話とは別に、そろそろアップルに「デスクトップの新しい形」を見せてほしいという期待もある。たとえば昨年発表された「サーフェイス・スタジオ(Surface Studio)」というウィンドウズPCは、28インチの薄型ディスプレイを傾けて巨大なタブレットとしても使えるという野心的な製品だ。今のiMacがこれに見劣りするとは思わないが、そろそろiMacにもワクワクするような新しい形を打ち出してほしいところだ。

 

4年半続くボディデザイン

iMacが今のデザインになったのは、2012年10月のこと。ディスプレイの中にコンピュータを閉じ込めるという基本思想はそのままに最薄部5ミリという薄さを実現。以降、フォルムはほぼ変わっていない。