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Fusion DriveかSSDか

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文●小平淳一栗原亮中村朝美氷川りそな写真●黒田彰apple.comiFixit

iMacでは内蔵ストレージのSSDが高速化され、フュージョンドライブ構成でもパフォーマンスが向上している。しかし、クラウド時代であることを見据えると、SSDへの移行も検討すべき時期に来ている

コストと性能のせめぎ合い

新しいiMacでは一部モデルを除き、フラッシュストレージ(SSD)とハードディスクを組み合わせた「フュージョンドライブ」が最大3TBまで提供されている。購入時のオプションで256GB、512GB、1TB、一部モデルで2TBというSSDも選択できるが、アップグレード価格は容量が増すほど単価が飛躍的に増してしまう。現実的な解としてはフュージョンドライブの選択が最適だろう。OSや頻繁にアクセスするソフトやデータはSSD側に配置されるので、ライトユースでは支障は生じない。さらに、このSSDも最大50%高速化されるなどパフォーマンスは改善され、ハードディスク時代のiMacを使っているユーザは迷わず乗り換えるタイミングだろう。

とはいえ、わずかながら不満がもある。いくら優れたフュージョンドライブの仕組みを用いているとはいえ、ハードディスク部分はノートパソコン向けの2.5インチモデルだ。省電力や静音性、スリム化に配慮した選択だと思われるが、iMacもMacBookシリーズのように全モデルをSSD化するといった抜本的な改革も必要な時期だろう。測定したところ、フュージョンドライブとSSDは3倍以上の速度差が生じてしまった。個人的には容量は抑えても、なるべくSSDへのカスタマイズを推奨したい。

 

HDD部分は2.5インチ

Fusion Driveは、高速なSSDと容量が確保しやすいHDDを1つのボリュームとして利用できる優れた技術だ。だが、肝心のHDDはノート型に搭載される2.5インチモデルで、回転数も5400rpmと省エネと静音を重視したタイプだ。