2017.08.16
iMacでは内蔵ストレージのSSDが高速化され、フュージョンドライブ構成でもパフォーマンスが向上している。しかし、クラウド時代であることを見据えると、SSDへの移行も検討すべき時期に来ている
コストと性能のせめぎ合い
新しいiMacでは一部モデルを除き、フラッシュストレージ(SSD)とハードディスクを組み合わせた「フュージョンドライブ」が最大3TBまで提供されている。購入時のオプションで256GB、512GB、1TB、一部モデルで2TBというSSDも選択できるが、アップグレード価格は容量が増すほど単価が飛躍的に増してしまう。現実的な解としてはフュージョンドライブの選択が最適だろう。OSや頻繁にアクセスするソフトやデータはSSD側に配置されるので、ライトユースでは支障は生じない。さらに、このSSDも最大50%高速化されるなどパフォーマンスは改善され、ハードディスク時代のiMacを使っているユーザは迷わず乗り換えるタイミングだろう。
とはいえ、わずかながら不満がもある。いくら優れたフュージョンドライブの仕組みを用いているとはいえ、ハードディスク部分はノートパソコン向けの2.5インチモデルだ。省電力や静音性、スリム化に配慮した選択だと思われるが、iMacもMacBookシリーズのように全モデルをSSD化するといった抜本的な改革も必要な時期だろう。測定したところ、フュージョンドライブとSSDは3倍以上の速度差が生じてしまった。個人的には容量は抑えても、なるべくSSDへのカスタマイズを推奨したい。