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CPUとGPUのグレードは上げるべきか

基本性能

文●小平淳一栗原亮中村朝美氷川りそな写真●黒田彰apple.comiFixit

CPUとGPUも最新世代にアップデートされ、基本性能は盤石なものになったと言える。だが、実際の利用シーンにおいてどれほどの効果を発揮するのか、標準的な構成とハイエンドモデルでテストした。

動画編集で効果を実感

内部アーキテクチャが刷新されたiMac。全モデルが「ケイビーレイク(Kaby Lake)」世代のCPUに統一され、クロック周波数も向上している。

いつの時代も最新モデルというのは気分が良いが、実際のところ一般的な用途で体感速度に影響を及ぼすものはストレージの読み書き速度など足回りの部分であり、数百MHzの速度向上を感じ取れるシーンは必ずしも多くない。さらに言えば、標準構成のコアi5とレティナモデルでカスタマイズできる上位のコアi7の差も大きくない。というのも、コアi7は仮想的にスレッド数を2倍にして同時に処理できるタスクを増やす「ハイパースレッディング」に対応しているという違いだからだ。

だが、動画や音楽編集のようにCPUの速度をフル活用する作業であれば話は別だ。たとえば、iMovieで、クリップに手ぶれ補正を施してiTunes用に書き出すだけでもかなりの時間がかかる。これまで1時間程度のムービーを書き出すのに、2010年モデルのMacBookプロ(2.66.GHZのコアi7)で8時間以上かかっていたものが、最新のiMac(4.2GHzのコアi7)ではわずか3時間30分で終了するなど隔世の感がある。

「スピードは正義」というクリエイティブ作業では、上位モデルのカスタマイズも検討の余地がある。

 

検証に利用したモデル

21.5インチ(Retina 4K)の検証には、3.4GHzのコアi5搭載搭載モデルを利用、メモリは8GB、グラフィックスはRadeon Pro 560となっている。27インチ(Retina 5K)は4.2GHzのコアi7のカスタマイズモデルを利用、メモリは16GB、グラフィックスはRadeon Pro 580である。

 

Kaby Lake世代のCPUを搭載

新しいiMacのインテル製CPUは、すべて第7世代の「Kaby Lake」にアップグレードされた。メインストリームのコアi5とハイエンドのコアi7があるが、WEB閲覧や写真加工など日常的な用途ではクロック周波数以上の違いを実感することは難しい。 写真◦iFixit