2017.08.16
デスクトップのiMacを選ぶ大きなメリットの1つが、ギガビットの有線ネットワークと11acの高速Wi-Fiの両方を標準搭載していることだ。ここではその基本的な仕様の確認と、実用的なシーンについて見ていこう。
見送られたウェーブ2対応
iMacの利点は、Wi-Fiとギガビットイーサネットの両方が搭載されている点だ。まず、Wi-FiのスペックはIEEE 802.11acに対応しており、内蔵アンテナは3本装備しているので第1世代(ウェーブ1)11acとしては最大となる転送速度の理論値1.3Gbpsになる。同じ数のアンテナを搭載したアップル純正のAirMacエクストリームベースステーションの性能をフルに発揮できるはずだ。
しかし、第2世代(ウェーブ2)に対応は今回見送られた。ウェーブ2は、アンテナをもう1本増やして4ストリームにし、チャンネル幅も80MHzから160MHzに拡大することで、ワイヤレスでも最大6.93Gbpsの理論値を実現する規格だ。オーバースペックと思うかもしれないが、複数のデバイスを利用している場合、1.3Gbpsを分け合うよりは6.93Gbpsを分け合うほうが1台当たりの帯域が増えるため、大きなメリットはある。
iMacの構造を見ると、アンテナをもう1本内蔵するスペースは充分にある。明言はされていものの、iMacプロには実装されるかもしれない。もちろん、Wi-Fiアクセスポイント側も対応しなければ最大速度で通信できないため、AirMacシリーズのアップデートも行われるだろう。
アンテナは3本
写真は、iMacのディスプレイを取り外したところ。右上から右下にかけてのベゼル部分に装着されている金属パーツがWi-Fiアンテナだ。3本のアンテナを使う3ストリームに対応している。なお、背面アップルロゴにもケーブルが通っているがこれはブルートゥースのアンテナだ。 写真◦iFixit