2016.09.16
IBMではiPhoneやiPadのみならず、Macの企業導入によるワークスタイルの変革にも力を注ぐ。そのためのソリューションが「IBM Managed Mobility Service for Mac」だ。このサービスは、どのような意図をもって成り立ち、運営されているのか。担当者2人に話を聞いた。
原 寛世(左)
日本IBMグローバル・テクノロジー・サービス事業本部モビリティサービス営業部部長。企業におけるモビリティ活用による最新のデジタルワークプレイス設計構築運用を担当する部門責任者。営業部を牽引するかたわら、三児の父として子育て奔走中。
福王寺 江里(右)
日本IBMグローバル・テクノロジー・サービス事業本部ポートフォリオ担当。IBMおよびIBMパートナーのテクノロジーを活用したサービスオファリングを企画・開発。IBM MMS for Macの日本展開責任者。現在、モバイルを活用した介護に挑戦中。
経験に裏打ちされたサービス
現在、iPhoneやiPadに並んで企業導入が進んでいるのがMacだ。しかし、企業が新しくMacを導入するには、数々のハードルがある。キッティング(開梱、設定)の手間、セキュリティの確保、アプリケーションの移行、従業員への研修、保守…。この手の課題があるために、二の足を踏んでいる企業は多い。
そこで、IBMが提供するのが「IBM Managed Mobility Service for Mac」(以下、MMS for Mac)だ。デバイスの調達から導入、環境構築、運用管理、ヘルプデスク、保守までのサービスを一気通貫で提供する。
なぜIBMではこうした導入サービスを提供できるのか。それは、IBMの経営施策により開始された「Mac@IBM」プログラムで、自社導入した経験があるからだ。その効果は、社員の満足度と生産性の向上、ユーザエクスペリエンスの強化などにはっきりと表れている。具体的には、「Macを選択する社員が50%以上」「パソコンを使い始めるまでの初期設定時間の短縮」「サポート品質の改善」「ヘルプデスクの大幅削減」等である。特にユーザサポートに関しては、1900台のMacを一週間で導入しながらヘルプデスク要員はたった31人で、1次問題解決率は98・7%。PCと比較したときの1台あたりのコスト軽減は270ドルにも及ぶという数字も出ている。また、ユーザ満足度はPC(53%)と比べて高く(85%)、ヘルプデスクに問い合わせる割合もPC(40%)より少ない(5%)。「私たち自身が実験台になって検証し、そこで得たノウハウに付加価値を付けて提供しているのがMMS for Macです」(福王寺氏)。