POETRY FOR YOU
さわっていいもの
さわってはいけないもの
そして
どちらかはっきりしないものがあって
窓を閉じたみずうみへと
暮れていく空
何がいけないのだろう。
半分しか光らないパッケージが
うれしかった中身を思い出そうとしている。
きっと砂糖だけじゃなく
自分の蜜がいる。
そうだとしても
可能性の熱をさまして
人も暮れ
黙って
性格によって異なる内部の果実にナイフを入れる。
きみは知らないだろう
とぼくが思っている
でもそうじゃないのかもしれない降り方をする
雨が
境界線という設定の
カーテンのなかに隠れる触角を濡らして
いつかぼくと死んでいく虫たちは
それぞれ別々の甘い夜に
生きる理由を溶かしながら
奪い、奪われている。
そのみずうみを病気のように
奥にもつ瞳をひらいて
みんな
入っておいで。
いい匂いがするだろう。
ぼくはジャムを煮ている。
2014.12.15