詩、短歌、俳句の新しいカタチを探ります。紙から飛びだした「ことばのかたち」をお楽しみください

【作品】一覧

  • 【第7回】戀病(二)

    さむしろに 衣かたしき今宵もや 我を待つらん宇治の七綾姫
    と呟き笑う 願掛け帰り
    こんなことでは叶わぬのに 裂き給えと唱えるたび ア、どんな着物か、赤い着物か 敷くのは 筆のはらいはあの黒髪 思い出し イヤラシイ

  • 【第6回】戀病(一)

    モシ、母さん、(昔のわたし「清姫」、お姫様になりたい。「清姫、清姫」器量、髪型、皆が褒めた、いまも褒められるたび自分の顔思い出す、ぜんぶ昔に最上のものがある。

  • 【第5回】みんなの佐々木

    佐々木の姿勢はうつくしい
    むかしの多数決 思い出す
    正、という字を黒板に書くことが許されたのは、よく出来た子(! 子どもの頃の姿勢がずっと続く。

  • 【第4回】きつねだらけ

    衣装展に行ったら知らない女がついてきた
    勝手に昔の事ばかり話している
    今のことといえば、私のコートを指さし「それ、うさぎ?」

  • 【第3回】おわら節

    距離をはかる
    たとえば、親指と中指のあいだで。手ぬぐいを使って。声の抑揚で。
    人がしめしてくれる、自分となにかの距離にぞっとする

  • 【第2回】印

    村にはいつも同じものしかないのに、おもしろいものがあるよ、と言われ、なんでも楽しみにする友がいるから、手をつないでいっしょにみにいく。

  • 【第1回】忘れる前

    夜中、文字を忘れる
    言葉を忘れたわけではないが
    さっきまでみていた夢が楽しかったので残酷な忘れだ

2/2