2016.02.01
【IoT×家電】「ともだち家電」が提示する新たな価値●特集「IoTの現在」 モノとヒトの関係を変える、ココロを持った家電とのつながり
既存の製品にIoTを組み合わせるとき、そこにどんな付加価値がもたらされるのか。その答えは最初の着眼点にかかっていると言っていい。シャープはIoTを用いて人に寄り添う“ココロ”を持つ「ココロエンジン」を搭載した製品群を「ともだち家電」という名称を冠して展開している。「ともだち家電」から見えてきたIoTの価値は、ユーザーの抱える課題解決と、新たな展開への道筋だった。
IoTが人と家電を“ともだち”にする
ココロエンジンとは、人と家電の新たな関わりをつくることをコンセプトに開発された独自の家電AI。これを搭載したロボット家電(掃除機)の「ココロボ」や、一部の冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどが「ともだち家電」としてラインナップされている。開発に携わったシャープ(株)の谷野加奈氏は次のように語る。
「家電に感情や愛情をプラスすることがココロを持つことと定義しています。人を励ましたり、使い方の誘導や環境に応じた活用法のアドバイスといった気遣いをするうちに、人格のようなものを感じて、冷蔵庫さん、ココロボ君、というように親しみを持ってもらえるのではないかと考えています」