WD Online

特集一覧 Web Designing 2016年2月号

キーワード04「AI」:IoTに必須の「人工知能」●特集「IoTの現在」 6つのキーワードから知る、さまざまなIoTのカタチ

センサーで情報を読み取ったり、クラウドの情報を人にフィードバックするIoTは、やり取りしたデータを処理する必要があるが、その際にはIoT側でもクラウド側でも人工知能が活躍している。なぜIoTには人工知能が必要であり、それはどのように使われているのだろうか。具体的な製品で探っていこう。

9abced4739ae20294ddd133ed376ca66.jpg
Pepper
ソフトバンクが発売している「感情認識パーソナルロボット」。クラウドと連携することで、さまざまな「感情」を持って動作する。家庭での利用を前提とした「一般販売モデル」と、法人向けにビジネスシーンでの利用を前提とした「法人向けモデル」がある

Pepperの人工知能

IoTにおいて、人工知能は切っても切り離せない。各種センサーから取得した多くの情報をクラウドに吸い上げた時、どうやってそれを「より適切な形で」人やモノにフィードバックするのか?ということが課題になるからだ。ここに人工知能が活用されている。

f590e59e42bffdc1b3a4a8dc4ad46016.jpg
Pepperにはさまざまななセンサーが搭載されており、カメラやマイクなどの情報を通して人とのコミュニケーションの状態を取得する。Pepperが取得した情報はクラウドに蓄積され、ビッグデータとなる。そして、クラウドでは人工知能がディープラーニングという手法で自律的に学習していく

家庭向けヒューマノイド型ロボットとして発売されている「Pepper」は、感情認識エンジンを備えていることが大きな特徴だ。カメラで捉えた人の表情を読んだり、声のトーンから感情を認識するというものだ。人間の感情は多様であり、そう簡単に認識できるのだろうか?と考えるかもしれないが、数多くのデータをクラウドで処理することで、それらを実現している。つまり、一つのPepperがクラウドに上げる情報量は多くはないとしても、Pepperを使う人が多ければ、それだけの多種多様な感情データがクラウド上で共有されることになり、それを人工知能が大量のサンプルデータとして学習することで、より精度の高いアウトプットを行えるようになるのだ。このように学習を繰り返すことで、

3f2fee5dced9c9766edd8c9669ee2a2b.jpg
Pepperは、感情を色で表現する。黄色(好感)、赤(嫌悪)、緑(安定)、青(不安定)を主な色として、胸のディスプレイに表示されるほか、その状態は感情マップアプリで観察することもできる、また、Pepperは感情によってその行動も変わり、その感情を利用したアプリを作成することも可能だ

Pepper自身も感情を持っているように動作する。人の行動、周囲や自らの状況に応じて、Pepperの感情が変化するのだ。この「感情」は、胸のディスプレイに表示させることが可能で、視覚的に伝えるだけでなく、そのパターンをグラフとして表示することもできる。

また、会話ができることもPepperの特徴だが、その会話はワンパターンではない。話しかければ話しかけるだけ内容も変わっていくのだ。単純な会話だけでなく、ニュースを読み上げたり、クイズを出したり、ゲームで盛り上げたりと、さまざまなことができるようになっているのも楽しい。これらの機能をつかさどる人工知能は、日々学習し、その人に合わせた反応を返すようになる。

このような機能を活用することで、Pepperは、接客ロボットとしてすでに実用的にも利用されつつある。ある程度決まった状況での対応いうのは機械にとって得意とするところであり、回数を重ねることで学習し、場合に応じた接客が可能になる。まさに、人工知能がフルが活躍しやすい状況なのだ。

 

「家族目線」における人工知能の役割

b4bdb5b03b348d03d48275fba6d81a32.jpg
家族目線
オムロンから発売されている、人工知能による顔認識エンジンを搭載したインターネットカメラ。認識技術としては、「顔検出」「顔認証」「性別推定」「年齢推定」「表情推定」「顔向き推定」「視線推定」「目つむり推定」「手検出」「人体検出」「ペット検出」の11種類の認識が可能だ

別の例も紹介しよう。オムロン(株)から発売されている「家族目線」は、カメラをはじめとする、さまざまなセンサーが搭載されている製品だ。たとえば、赤ちゃんを撮影していて、泣いた場合にだけお母さんの手元のスマートフォンに知らせるというようなことができる。これを実現しているのは、本体に内蔵された人工知能だ。

続きを読むためにはログインが必要です。
マイナビBOOKSの「WD Online全文購読サービス」(有料)をご利用ください。

マイナビBOOKSへの新規会員登録もこちらから。

定期購読者はオンライン版が読み放題 !!
雑誌『Web Designing』の定期講読者には、
WD Onlineの全文購読サービスを無料でご提供しています。
詳しくは「定期購読のご案内」をご覧ください。

掲載号

Web Designing 2016年2月号

Web Designing 2016年2月号

2016年1月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

IoTの現在――その先にあるビジネスのヒント

サンプルデータはこちらから

■ 特集:IoTの現在
 その先にあるビジネスの「ヒント」

2015年、「モノのインターネット」と訳される「IoT(Internet Of Things)」が急速に広まりました。「モノの価値が変わる」「ビジネスが変わる」「生活が変わる」など、さらなる期待が寄せられています。けれども、「IoT」というコトバだけが先行しつつあるのもまた事実。IoTが指し示すこと、そして本当の価値をあなたは理解していますか? ネットとモノ、ヒトとモノ、そしてモノとモノがつながることで生まれる新たな価値とはなんでしょうか。その恩恵を最大限に享受するためにも、いま知っておきたいIoTについて学んでいきます。

 第一人者に聞く基礎知識「「坂村 健先生、IoTってなんですか?」
 6つのキーワードから理解する「さまざまなIoTのカタチ」
 IoTによる課題解決と価値創造「ビジネスのIoT事例」
  e-kakashiが変える農業の姿/「ともだち家電」が提示する新たな価値
 「ユカイ工学」の青木俊介さんに聞く「作り手から見るIoTの未来」

■ WD SELECTION
 WDが選ぶ注目のデジタルコンテンツ
有馬記念でさがせ!/早押しクイズ連動ドラマ「脱線刑事」/Slay Your Next Giant/おもてなでしこ伝承中/Bj?rk「Mouth Mantra」/Because Recollection/ztokyo/The Standing March/にこにこ小児歯科/Sagakeen 佐賀県×スプラトゥーン 公式サイト/OKINAWA: The Secret is Out

■ ビジネス・EC
 □ ECサイト業界研究
 AI/FinTech/配送 ――5年後を見据えた2016年のキーワード

 □ 月刊店舗設計
 和座本舗:複数店舗展開で石川県から全国・全世界へ届ける

 □ モバイルビジネス最前線
 アオイゼミ:「無料+ライブ動画+α」で急成長を遂げるオンライン学習塾アプリ

 □ 知的財産権にまつわるエトセトラ
 映画の著作権は誰のもの?

 □ Bay Area Startup News
 SNSメッセージ感覚で送金できる「Venmo」

■ マーケティング・プロモーション
 □ サイト改善基礎講座
 コンバージョン率改善の近道は意思決定ボタンにあり

 □ ハギハラ総研
 国境を越えたECは日本でも定着するか

 □ デジタルプロモーションの舞台裏
 日本全国にブランド認知を拡げた、福岡発のバス施策

 □ 行動デザイン塾
 初めての行為がなぜ習慣化していくのか?

 □ 課題解決のためのUI実装講座
 Webフォントが普及しても、まだ手放せない画像テキスト

 □ 解析ツールの読み方・活かし方
 サイトの改善ポイントを見つけるための現状把握

■ クリエイティブ・コラム
 □ ナビゲーターが選ぶ注目のデジタルコンテンツ
 [バズ施策]「 リアル」と「リアリティ」:Volvo Trucks 眞鍋海里
 [デジタルプロモーション]歯の健康をリンゴで診断:Dentapple 築地 Roy 良
 [Webサービス]指先で創作する時代:Adobe Post 仲暁子
 [IoT]インターネット的体験:Amazon Dash Button 神谷憲司

 □ モノを生むカイシャ
 NAKED Inc.:異次元空間を生み出す魔法の仕掛け人

 □ 清水幹太の「Question the World」
 Jamie Carreiro:芸人根性がつくり出したハイブリッドモンスター

 □ ツクルヒト
 宮本卯之助(神輿師):義を重んずる神輿ディレクター

 □ 最果タヒの「詩句ハック」
 第20回 今日は何の詩?

 □ デザインにできることMonologue
 Vol.145 物理的デジタル

 □ エキソニモのドーン・オブ・ザ・ボット
 人間のソースコードが編集可能に! 遺伝子操作による“デザイン”は是か否か?

■ インフォメーション
 □ Topics
 オトコ心をくすぐる、自走式&可変ロボット「Tipron」/VR ヘッドセット「Oculus Rift」今春発売/10年目のクリエイティブアワード。グランプリは踊る折り紙「DANCING PAPER」と「ちゃんりおメーカー」に

 □ Special
 クリエイターのためのプラットフォーム「DemoDay.Tokyo」レポート

 □ Movement&News
 第8回恵比寿映像祭「動いている庭」/ホキ美術館5周年記念展/宇宙から見たオーロラ展2016/祖父江慎+コズフィッシュ展/「YouFab Global Creative Awards 2015」受賞作品展 ほか
 2015年も続くPC→スマホの消費者動向、アプリは利用者数を大きく伸ばすものも/ITエンジニアが注目する、2016年世間を賑わすキーワードとは?/日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に/IoT普及を強力に後押しする無線技術! 実用化に向け開発中 ほか

編集部からのおすすめ記事

この記事を見た人はこんな記事も見ています