【検索結果】"松井久尚 "の一覧
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二十年慣れ親しんだ故郷が、まるで異国の地のように歪んだまま浮かんでいた。買い物客を見たことのない駅までの商店街や、街唯一のデートスポットである大型ショッピングモール。当たり前過ぎて何も感じなくなっていた景色まで、全てが灰色に沈んでいた。
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「お別れまで、あと十五分てことか……」
高校時代、野球に明け暮れたグラウンドを窓から見つけ、再び胸が緊張で熱くなるのを感じた。 -
子供のころからずっと一緒だった最初の愛犬との突然の別れは、大学一年生の夏。一人暮らしを始めて、初めてのバイトで夜の十時まで居酒屋のホールをしていた時だ。
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「りっくんは、何歳になったのかしら?」
足を擦るように半歩ずつゆっくりと居間へ向かう祖父を支えながら、祖母が満面の笑みで下から見上げてきた。 -
夜中に雨が降ったせいか、湿った地面には水たまりが点々とでき、朝を包む色にも冷たさが混じっていた。中学と高校の六年間毎朝走った五キロのランニングコースを、俺はパートナーと歩いている。
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旅立ち前日。六月の太陽もようやく明日を意識し始める午後の四時、俺は祖父母の家に到着した。岡山にある実家からさらに在来線で一時間半。未だに改札には駅員が立つ最寄駅から畦道を二十分ほど歩いた。
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