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当世珈琲茶屋事情

【第13回】バブルの崩壊〔平成時代〕(4)

2017.05.31 | 武山博

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バブルの崩壊〔平成時代〕(4)

 

川島甚平は十数年にわたって商店街の総務部長を務めてきた。総務といっても実質は副理事長を兼ね、理事長の女房役といっていい。じつは柳前理事長の前の元理事長・岡田耕介の時も総務部長であった。通常、理事長が辞めた場合、後任には総務部長がなる前例が続いていた。けれど甚平は頑なにそれを受けなかったのである。それは、自分がその器でないから、という理由だそうで、黒子に徹して本望なのだともいう。そんな噂を耳にして、わたしは嫌味なオッサンだ、と甚平と接しなかった頃は思った覚えがある。

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