2018.05.09
[UX2-5]ペルソナごとの記事の割合とユーザー層のビジョン コンテンツの量や質を定めよう
ペルソナを複数設定している場合は、それぞれに向けた記事の割合もあらかじめ決めておきます。また、複数のペルソナをどういう分布で獲得し、どう育てていきたいかというビジョンも設計しておくようにしましょう。
ペルソナ別のコンテンツの割合
メディアに設定したペルソナは、必ずしも一つとは限りません。複数のペルソナに向けて運用していくという場合も少なくないでしょう。そうなると、当然コンテンツもそれぞれに向けたものを用意することになります。どのペルソナに向けた記事をどういう割合で掲載していくのかも、メディアにおける戦略の一つです。あらかじめ方針を決めておきましょう。
どんな割合がふさわしいのかは、メディアが急激に変化して既存ユーザーが離れてしまわないか、いまどちらのペルソナが獲得できていないのか、コンテンツの作りやすさといった運用面の事情などを考慮して決めていきます。そして、状況の変化に応じて適宜割合を変えるようにしていくとよいでしょう。
たとえばP050~P053でカスタマージャーニーマップを行なった、架空のWebマーケティング情報のメディアを想定して、考えてみます。
このメディアにはWebマーケティング情報に詳しい既存のユーザーと、新たに獲得したいまだあまり詳しくないユーザーという二つのペルソナがありました。前者には知識のある人向けの最先端のコンテンツを、後者には、Webマーケティングに自分たちも力を入れてみようと思ってもらうための、入門的なコンテンツを掲載することにします。
急激にコンテンツが変わると既存ユーザーが離れていってしまう可能性があるので、まずは最先端のコンテンツを8割、入門コンテンツを2割くらいからはじめてみるのがよいでしょう(01)。そして新規ユーザーがどの程度獲得できているか、入門コンテンツの手応えはどうかを見ながら、徐々に割合を変えていきます。
コンテンツの書き手にとっても、新たに切り口を変えて書くのには慣れが必要かもしれません。そうした観点からも、まずは入門的な記事の割合は少なくはじめることで、無理のない運用が行えるでしょう。