2017.08.23
今、ビットコイン決済を導入すべき理由とは 中小の店舗や事業所にも大きなメリットが!?
今年に入って利用者が急激に増加している仮想通貨「ビットコイン」。そのビットコインを使用した決済システムにはクレジットカード決済にはない画期的なメリットがあるという。それはいったいどんなもので、何が画期的なのか。コインチェック(株)の大塚雄介さんに話を聞いた。
Photo: 合田和弘
大塚 雄介_Yusuke Otsuka
コインチェック(株) 取締役COO 事業推進本部長
お金をかけずに始められるビットコイン決済の仕組みとは
─ まずはビットコイン決済「Coincheck payment」の概要を教えてください。
いまビットコインを持つ人が急激に増えていまして、日本にも100万人近く、全世界では数千万ものユーザーがいると言われているほどです。そうなれば、当然、ビットコインを使って買い物をしたいと考える人が増えますし、お店の側はそんなニーズに応えたいと思うようになるでしょう。ただし、多くのお店は「ビットコインで支払われても困る」と考えるはずです。それはビットコインの円に対するレートが変動し、利益が目減りする可能性があるからです。それならば、ということで普段から取引所としてビットコインを扱っている我々が間に立って、支払われたビットコインを円に換算して受け取れるようにしようと立ち上げたのが「Coincheck payment」です。支払う側はビットコインですが、受け取る側はなにも気にすることなく、円で受け取ることができるというわけです。
─ ビットコインと円の換算レートはどのように決まりますか?
決済した時点でのレートが反映されるよう、10分間のレート固定の仕組みを取り入れています。そのため為替の影響は受けることはありません。手数料を1%いただいていますが、消費税を別にすると500円のものを500円で売ることができ、手数料を差し引いた495円が手に入ると考えてくださればいいと思います。
─ 導入する際に費用などはかかりますか?
初期費用などは不要ですし、決済には手持ちのスマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールしていただければ準備が整います。そのためクレジットカード決済で必要となるカード読み取りのハードウェアを購入する必要もありません。なお、今春にはリクルートライフスタイルが展開する「モバイル決済 for Air レジ」にも対応しましたので、そちらを利用してもビットコイン決済を導入することができます。
なお、ECサイトの決済手段として導入いただく場合には、対応しているEC-CUBEのカートを利用するか、弊社が用意しているAPIを利用していただければすぐに決済システムを導入できます。
なぜ1%という低い手数料を実現できるのか
─ 現在どれくらいの数の店舗が「Coincheck payment」を利用しているのでしょうか。
昨年末の段階で約7,000件ほどの店舗や事業所に導入していただいていたのですが、今年に入ってメガネスーパーさんの330店舗をはじめ、多くの店舗に導入いただいており、利用できる店舗数は急増しています。また、先ほど紹介した「モバイル決済 for Air レジ」には26万件のユーザーがいますので、今後さらに大きく伸びていくと思います。
─ ユーザーの利用頻度は増えてきているのでしょうか。
サービスを始めた2014年頃は、1カ月に数件程度だったのですが、今は1日に100件単位で使われるようになっています。この数がクレジットカードが使われる数に比べて極めて小さいということは理解していますが、そのポテンシャルは決して小さくないとも感じています。