2017.01.16
事例:存在感を増す接客・お客様サポートとしての動画 [Case Study]数万円もの高級イヤホンが売れる動画の秘密とは?
日本で唯一のヘッドホン・イヤホン専門店「e☆イヤホン」。数万円もする高級イヤホンも思わず購入したくなる、同店の動画の秘密を伺った。
Photo:山田健司
フォロワー数がTwitter超え
iPodに代表される携帯音楽プレーヤーや、スマホの急成長によって、今まで以上に音楽がいつでもどこでも聴けるようになった今。“音”にこだわりを持つユーザーが増えている。
こうしたなか、2007年、大阪・心斎橋に“世界初”のイヤホン・ヘッドホン専門店としてオープンしたのが、(株)タイムマシンが運営する「e☆イヤホン」。急成長を続け、現在は東京、名古屋、大阪に6つの店舗とECサイトを展開している。最近でこそイヤホンやヘッドホンにこだわる人は増えつつあるが、当時はイヤホンやヘッドホンにこだわる人は、いわばマニア。そのため、同店はオープン直後からこだわりを持つユーザーには知られる存在だったが、幅広く店の認知を高めたいとの思いから、ブログやTwitterなどのWebマーケティングを積極的に行ってきた。
「うちは創業が大阪ということもあってか、ケチなんです(笑)。ですから、『タダでやれることは、どんどんやろう』というような雰囲気があって、少しでもたくさんの人に知っていただくために、ブログやSNSなどを使って積極的に情報を発信してきました」
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東京都千代田区外神田4-6-7 カンダエイトビル4F
世界中のイヤホン・ヘッドホンが試聴できる専門店。現在、大阪に2店舗、名古屋に1店舗、東京に3店舗を構えている。写真左は大阪日本橋本店
こう説明するのは、創業メンバーの1人で、現在はPR全体を担当する西亮太さん。2010年ごろから、Ustreamを使って「e☆イヤホンTV」と題した生配信を継続的に行ってきたのも、まずは認知向上が目的だったという。そうした生配信を続けながら、動画をアーカイブする目的で、2011年にYouTubeにチャンネルを公開。だが、現在のように定期的に公開するようになったのは、ここ2、3年。その理由を西さんは次のように説明する。
「この2、3年でWeb上で動画を見る機会が急速に増えましたよね。それで、『これからは動画』と漠然と感じはじめて、定期的に動画をアップするようにしたんです。すると順調にチャンネル数や再生数が少しずつ伸びていきました」
現在の更新頻度は1日に1本が基本で、月の再生回数は約50万。2016年内には延べ再生数が1,000万を突破する勢いだ。月に50本ほどアップしていたこともあったが、通知をうるさく感じたユーザーが多かったこともあり、現在の1日1本ペースに変更したという。現在のチャンネル登録者数は約3万で、この数字は2009年6月から力を入れてきたTwitterのフォロワー数とほぼ同じ。こうした状況を「YouTubeの登録者数がここまで伸びると思わなかった」と西さんは驚きを隠さない。
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商品レビューを中心に、スタッフの愛機紹介、パーツ交換の方法などを紹介している。ほとんどは、西さん1人で制作しており、編集、撮影などを含め、1日に4~5時間ほどかけているという