【コラム】世代差の「???」を理解するために|WD ONLINE

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One's View コラム Web Designing 2017年2月号

【コラム】世代差の「???」を理解するために 今号のお題「動画マーケティング」

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

こんにちは! 大阪のちょっとやんちゃな八尾という地域にある社員35名の老舗石鹸屋で商品企画・広報を担当している峰松です。ひょんなことから毎号コラムを書かせてもらっています。

大阪に来てから、マーケティングの勉強会を始めました。同年代でブランドを立ち上げた経営者とブランドマネージャーの集まりで、勉強会と言っても日々の施策やビジョンの共有、参考になった本の紹介などを女子会ついでにやっているのですが、つい最近、大変ショッキングな出来事がありました。

女子高生や女子大生など比較的若い世代をターゲットにしたブランドを担当しているメンバーの1人である友人が、彼女たちの心をつかむ施策に四苦八苦しながら毎日を過ごしているそうです。その日、最近取り組み始めたといって教えてくれたのが、女子高生に絶大な人気を誇る「MixChannel」(通称ミクチャ)という動画コミュニティ。女子高生の2人に1人が使っており、1カ月に5億回も再生されているとか。

友人が最初に見せてくれたのが、女子高生2人組が音楽にあわせて踊る「ツインズ動画」。パラパラのような、AKB48の振り付けのような踊りなのですが、理解の範疇を超えていて、なんと形容して良いのかがわからず。なぜ彼女たちは踊っているのか…? この踊りは何というジャンルなのか…?
次に見せてくれたのは、「LOVE」カテゴリーに属するカップルのラブラブ動画です。「いやいやwww これはもう全然、まったく理解できないわ。え、これほんとに流行ってるの? 別れたらどうするの?」と、頭の中がクエスチョンマークでいっぱいに…。気付けば現役高校生とは一回り近く年齢が離れてしまっており、彼女たちとわたしとの間には大きな世代の壁ができているという事実を突きつけられた瞬間でした。今年大流行したピコ太郎の「PPAP」も、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の恋動画も、このミクチャ世代がマネした動画が起爆剤となり、社会的ブームになったような気がしています。

これまで新しいSNSやサービスがリリースされれば、自分が属するコミュニティで流行して、自分もひとりのユーザーとして利用するのが自然でした。だからこそ、どういうコンテンツをつくればユーザーの興味・関心を惹くことができるかを、感覚的に把握できていたと思います。けれども、これからは積極的に新しい価値観に触れて、論理的に理解しなければ時代に置いていかれるぞと、身を引き締めたのでした。

MixChannel(ミックスチャンネル)は、スマートフォンで10秒の動画を撮影したり、編集できるアプリ。「人気動画」「ツインズ」「おもしろ」「LOVE」「顔出し」といったカテゴリがあり、どれも女子高生や女子大生などの若年層による投稿動画であふれています https://mixch.tv/

 

ナビゲーター:峰松加奈
新卒で外資系消費財メーカーに入社し、2015年夏より大阪の中小企業・木村石鹸工業(株)に転職。商品企画部門がなかったため、マーケティング室を立ち上げて自社ブランドの開発・育成に日々奮闘中。目標は、今までにない革新的なブランドを作って、「家事」の概念を変えること。木村石鹸ブログ:http://www.kimurasoap.co.jp/blog/ Twitter:@mnmtkn

掲載号

Web Designing 2017年2月号

Web Designing 2017年2月号

2016年12月17日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

Web動画マーケティングの[最新]勝ちパターン

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企業のIT推進担当者やネット運営者に向け、ネットビジネスの課題を解決するノウハウや最新情報をお届け。徹底した現場目線とプロへの取材&事例取材で、デジタルマーケティング施策に取り組む上での悩みや疑問、課題を解決するヒントを紹介します。

2月号の特集テーマは「Web動画マーケティング」です。

「いまは動画の時代である」と言われはじめてはや数年。インターネットで見られるコンテンツのうち、動画の割合が増えてきたことは言うまでもありません。SNSはもとより、コーポレートサイトなど、目にする機会が多くなった動画は、すでにマーケティングのツールのひとつとして考えるのが当たり前になっています。とはいうものの、いまのビジネスに動画がどんなメリットを与えてくれるの? という方も多いのでは。そんな方のためにも本特集では、利益を伸ばすためのポイント、トラフィックを増やす方法、SNSやYouTubeとの連携など、ビジネスに動画を活用するための知識や方法を、費用対効果に沿った形で解説します。大手企業のマネをするのではなく、自社のビジネスにあった動画の活用方法をお伝えします。


第1部「ここだけはおさえたい! 動画マーケティングの基礎知識」

_実録「マーケティグ動画のできるまで」
実際に中小企業が動画マーケティングのプロに仕事を依頼した一つの案件について、ヒアリングから動画制作、納品、その後の分析/解析まで時系列で紹介。
動画施策の一連の流れを疑似体験してみましょう。

_やさしく解説する「動画マーケティング」
動画マーケティングについて、その考え方、ポイント、留意点などさまざまな点から、動画とマーケティングの関係についてわかりやすく解説します。

_“動画マーケティング”その背景を考える
なぜいまマーケティングに動画が利用されるのでしょうか。写真ではなく、動画であることの理由はたくさんありますが、スマートフォンの普及、それに応じた縦型動画の利用などなど、いま動画がマーケティングとして利用される背景について考えます。

_マーケティング視点で考える動画
動画をマーケティングに利用するということは、単に写真を動画に入れ替えるということではありません。動画にすることの目的は、あくまでも自社の課題を解決するためです。
課題を見つけ、それに応じたKPIを立て、PDCAを回していくという基本的な考え方が必要であることを改めて考えます。

_Facebook、Twitter、Instagram…SNSで展開する動画について
SNSで動画はどのように扱われ、いかにマーケティングに利用できるのでしょうか。各SNSがプラットフォームとして用意する動画との親和性はもとより、利用する側が知っておきたいさまざまな知識について解説します。

_Youtubeで公開する動画について
SNS同様、動画プラットフォームとして確立しているYouTube。広告としてだけでなく実際に動画を配信することで得られるメリット、マーケティングとして利用するための方法についてなど、あらかじめ知っておくべき基礎知識をまとめます。

_動画の効果を測定する方法、その考え方
動画を利用したマーケティングでは、動画つくって終わりではありません。公開した動画がどのように見られているのか、アプローチしたい層に届いているのかなど、その効果を測定しながらさらなる改善が必要になってきます。そのための効果測定について、解説します。


第2部「事例集」
_5つの事例から学ぶ、動画マーケティングの現場からの視点

コラム
_費用対効果で考える自社の動画制作(予算と規模感の相関)
_中小企業が実践すべき動画マーケティング10か条