WD Online

One's View コラム Web Designing 2017年2月号

【コラム】「動画ネイティブ」世代がつくる未来 今月のお題「動画マーケティング」

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

今回のテーマは「動画」ということで、またしても専門外で何を書くか迷った結果、動画世代の未来について考えてみました。最近見た何かの記事で大学生がTwitterやYouTubeに動画を公開して、20万人以上のフォロワーがいるということが書いてあり、その大学生がつくった動画を見たのですが、これがなかなかのクオリティで単純に感心しました。

近年、YouTuberが急増し、誰でも簡単に動画をアップして自分たちのチャンネルが持てるようになっていますが、やはり急激に動画が広まった背景として、動画の作成と編集がアプリで簡単にできるようになったことが大きな要因ではないかなと感じています。スマートフォンがなかった時代、動画をつくるというのはある程度専門的な技術が必要で、自分でつくるとしても何万円もする動画ソフトを買って使い方を勉強して、というような感じでした。それに比べて今は、スマホのアプリで物凄く簡単にクオリティの高い動画をつくることができ、数百円やタダでもある程度良い感じでつくれるなど、動画コンテンツをつくるハードルは10年前に比べて劇的に下がりました。スマートフォンという小さな画面の中で動画の編集という複雑な操作をユーザーにさせるためには機能の削減や設計もシンプルにする必要があるので、PCで使う動画編集ソフトよりも直感的で簡単なアプリがたくさんあります。

YouTubeはこの数年で急成長を遂げていますが、デバイスの進化とアプリケーションの簡易化は密接に関係していますね。最近では映画「シン・ゴジラ」の一部も監督がiPhoneを使って撮影したという話もあるとおり、高スペックなデバイスを一般の人も持つようになったという、現代は本当に凄い時代だなと思います。

スマートフォンのアプリは誰でも簡単にクリエイターになれるという可能性を広げたのと同時に、既存のプロフェッショナルたちのマーケットを奪っていってしまったかもしれない…そう思うと、少し考えてしまう部分はありますが、高いハードルをテクノロジーの進化とデザインの力で低くして、新たな価値が生まれるというのは世の中にとっても非常に良いことだと考えています。今の若い世代は子どもの頃から動画を当たり前に編集して育ってきた人たちなので、彼らの中から、今までにはない斬新な映画をつくるような、新進気鋭の映画監督が出る未来を楽しみにしています。

2e6569147b2ef25925f508342607012f.jpg
iPhoneのアプリがダウンロードできる「AppStore」内で「動画編集」というキーワードで検索するだけで100以上のアプリがヒットし、そのうち95%が無料、有料のものでも1,000円しないアプリが並びます。アプリの性能やインターフェイスの良し悪しはあれど、ユーザーは簡単に動画制作に触れ制作のハードルは劇的に下がりました

 

0d4076c78d9469e8d83177000b059c2f.jpg
ナビゲーター:土屋尚史
(株)グッドパッチ代表取締役。1983年生まれ。Webディレクターとして働いた後、サンフランシスコに渡る。帰国後、2011年9月に(株)グッドパッチを設立し、UIデザインを強みにしたプロダクト開発で2015年にはベルリンに進出。グッドデザイン賞受賞の「Prott」も開発している。

掲載号

Web Designing 2017年2月号

Web Designing 2017年2月号

2016年12月17日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

Web動画マーケティングの[最新]勝ちパターン

サンプルデータはこちらから

企業のIT推進担当者やネット運営者に向け、ネットビジネスの課題を解決するノウハウや最新情報をお届け。徹底した現場目線とプロへの取材&事例取材で、デジタルマーケティング施策に取り組む上での悩みや疑問、課題を解決するヒントを紹介します。

2月号の特集テーマは「Web動画マーケティング」です。

「いまは動画の時代である」と言われはじめてはや数年。インターネットで見られるコンテンツのうち、動画の割合が増えてきたことは言うまでもありません。SNSはもとより、コーポレートサイトなど、目にする機会が多くなった動画は、すでにマーケティングのツールのひとつとして考えるのが当たり前になっています。とはいうものの、いまのビジネスに動画がどんなメリットを与えてくれるの? という方も多いのでは。そんな方のためにも本特集では、利益を伸ばすためのポイント、トラフィックを増やす方法、SNSやYouTubeとの連携など、ビジネスに動画を活用するための知識や方法を、費用対効果に沿った形で解説します。大手企業のマネをするのではなく、自社のビジネスにあった動画の活用方法をお伝えします。


第1部「ここだけはおさえたい! 動画マーケティングの基礎知識」

_実録「マーケティグ動画のできるまで」
実際に中小企業が動画マーケティングのプロに仕事を依頼した一つの案件について、ヒアリングから動画制作、納品、その後の分析/解析まで時系列で紹介。
動画施策の一連の流れを疑似体験してみましょう。

_やさしく解説する「動画マーケティング」
動画マーケティングについて、その考え方、ポイント、留意点などさまざまな点から、動画とマーケティングの関係についてわかりやすく解説します。

_“動画マーケティング”その背景を考える
なぜいまマーケティングに動画が利用されるのでしょうか。写真ではなく、動画であることの理由はたくさんありますが、スマートフォンの普及、それに応じた縦型動画の利用などなど、いま動画がマーケティングとして利用される背景について考えます。

_マーケティング視点で考える動画
動画をマーケティングに利用するということは、単に写真を動画に入れ替えるということではありません。動画にすることの目的は、あくまでも自社の課題を解決するためです。
課題を見つけ、それに応じたKPIを立て、PDCAを回していくという基本的な考え方が必要であることを改めて考えます。

_Facebook、Twitter、Instagram…SNSで展開する動画について
SNSで動画はどのように扱われ、いかにマーケティングに利用できるのでしょうか。各SNSがプラットフォームとして用意する動画との親和性はもとより、利用する側が知っておきたいさまざまな知識について解説します。

_Youtubeで公開する動画について
SNS同様、動画プラットフォームとして確立しているYouTube。広告としてだけでなく実際に動画を配信することで得られるメリット、マーケティングとして利用するための方法についてなど、あらかじめ知っておくべき基礎知識をまとめます。

_動画の効果を測定する方法、その考え方
動画を利用したマーケティングでは、動画つくって終わりではありません。公開した動画がどのように見られているのか、アプローチしたい層に届いているのかなど、その効果を測定しながらさらなる改善が必要になってきます。そのための効果測定について、解説します。


第2部「事例集」
_5つの事例から学ぶ、動画マーケティングの現場からの視点

コラム
_費用対効果で考える自社の動画制作(予算と規模感の相関)
_中小企業が実践すべき動画マーケティング10か条

編集部からのおすすめ記事

この記事を見た人はこんな記事も見ています