データ取得の重要性とその活用法|WD ONLINE

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データ取得の重要性とその活用法 とにかく「データ」を取得し、「因数分解」して課題解決に導く

Googleアナリティクスなどの膨大なトラッキングデータを取得はしているものの、実は活用していないという人も多いだろう。「迷ったら、100%データに従う」と断言するVASILYの金山裕樹氏に、データ活用の重要性と、その活用方法を聞いた。
Photograph:五味茂雄

金山裕樹氏
Yahoo! JAPANにてX BRANDなどのライフスタイルメディアの立ち上げを行った後、(株)VASILYを設立。VASILYがリリースした「iQON」は、ファッションアプリとしては唯一、AppleとGoogleの両方のベストアプリに選出された
VASILY
好きなブランドからアイテムを選んで配置することで作成したコーディネートを共有し、トレンドファッションをチェックできるファッションアプリ「iQON」を開発・提供している
iQON
好きなブランドからアイテムを選んで配置することで作成したコーディネートを共有し、トレンドファッションをチェックできる

 

データがすべての判断基準

オンラインとオフラインのビジネスを比べたとき、特に大きな違いは、利用者の詳細なデータが容易にとれるか否かにある。女性向けファッションアプリ「iQON」を手がける(株)VASILY代表の金山裕樹氏は、事業戦略から課題発見とその解決まで、あらゆる判断とアクションの裏付けにデータを用い、それを徹底している。

金山氏は、「データがある場合は、100%それを基に判断します。感情や直感には従いません」と断言する。ロジカルに考える性格なのに加えて、前職のYahoo! JAPANでの経験や、「Track EVERYTHING!(全部トラッキングしろ!)」と口を揃える海外のスタートアップ経営者たちと話すうち、自然にデータを重要視するようになったという。

「僕たちのようなWebサービスに関わる企業は、もっとデータを活用するべきだと思います。たとえ100人分しかなくても、データはデータ。分析することで見えてくるものがあるし、課題発見や解決の重要なヒントになります」

ここ最近でこそ、チェックするデータの範囲を少し絞っているものの、トラッキングできるデータは原則的にすべて取得し、改善しなければいけない課題に応じて、関連するデータを紐付け、数値を見ながら改善を進めていくという手法を採用している。ちょうどPDCAサイクルの「P」と「C」にあたる部分の判断基準にデータを用いていると考えればわかりやすいかもしれない。

 

“因数分解”で見つけた課題にデータを紐付け

データを活用する際に一番重要なのは、「課題と課題に紐付くデータ」をどうやって定義するかだ。たとえば「ユーザーからの投稿数を3カ月で倍にする」というゴールを掲げ、それを達成するための目標を「ユーザーからの投稿数を1日100本にする」に設定したとしよう。この場合、最初に「投稿数を向上させる要因となるデータが何か」を定義することが重要となる。ここで紐付けるデータを間違えてしまうと、その数値が改善しても、結果としてユーザーの投稿数が変わらないという事態を招いてしまう。こうしたミスを避けるために金山氏が実践しているのが、課題の「因数分解」だ。

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掲載号

Web Designing 2016年5月号

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2016年4月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

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業績向上、業務改善‥‥その必要性は十分感じているものの、どうもうまくいかない。他 部署の連携をはじめ、プロジェクトがうまく進まない。その理由には時間や予算、体制など のリソースや業界動向なども影響していますが、そもそも今、課題として掲げているポイントは、本当の課題なのでしょうか? 課題の設定が間違っていれば、望まれる改善は期待できません。本特集では、「解決すべき課題」へのたどり着き方やデジタルツールを利用した「気付き」発見法などを、実際に手がけた仕事をもとにWeb制作・企画のプロたちが実践している「今日から使える」問題発見・分析・解決法を紹介します。

 第一部 成果を上げたデジタル施策の問題【発見】【分析】【解決】術
 【Introduction】問題解決のための正しい「課題設定」
 #01 _Case Study   Yahoo!映画│Kaizen Platform KPIツリーとグロースハックによる定番サイトの変化
 #02 _Case Study   SPACE DESIGN COLLEGE│DONGURI シナリオを組み立てて学校の有益性を伝える
 #03 _Case Study   博報堂コンサラクション│博報堂アイ・スタジオ 発掘した「ゴールデンルート」で課題解決
 #04 _Case Study   カトウファーム│LIG “らしさ"を設計するための思考と施術
 #05 _Case Study   森工芸社│パイプライン 自社事業をアピールするための強みの見つけ方
 #06 _Case Study   VITALISM│ベースメントファクトリープロダクション 商機と成果を生み出すユーザー目線の商品設計
 #07 _Case Study   Benesse│ takram プロトタイピングが変えたものづくりの現場
 【Column】
  偉人たちの金言20   課題解決のための地頭を鍛える10冊

 第二部 「数字」が教える本当の課題
 【Introduction】 課題解決のためのデータ分析の3つのポイント
 #01 _Case Study   VASILY データ取得の重要性とその活用法
 #02 _Way of Thinking   アクセス解析ツールだけで「課題」は見つかるのか
 #03 _Case Study   アルク│Ptmind アクセス解析+ヒートマップで「見える化」する
 #04 _Case Study   ギャプライズ│Wantedly、Peach John ツールを組み合わせて課題発見から解決へ
 【Column】
  導入のためのデジタルマーケティングツール マップ   Excelを使ってデータを「見える化」しよう

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■ ビジネス・EC
 □ ECサイト業界研究
  プラットフォーム~オリジナルのエコシステムが成功に導く

 □ 月刊店舗設計
  収納の巣:価格競争に参加せず、提案型コンテンツで「考え方」を売る

 □ モバイルビジネス最前線
  Eight:スタートアップ企業の新規事業もたらすイノベーションと価値創造

 □ 知的財産権にまつわるエトセトラ
  法改正で広がる「商標」の世界

 □ Bay Area Startup News
  「UXが最も大きな企業価値」Airbnb CTO、Nathan Blecharczykが語る

■ マーケティング・プロモーション
 □ データのミカタ
  メッセージングアプリがビジネスを変える

 □ デジタルプロモーションの舞台裏
  “ぶっちゃけ精神”で勝負する森永製菓のWeb戦略

 □ 行動デザイン塾
  “行動フレーミング”で習慣化を狙え

 □ 解析ツールの読み方・活かし方
  データに基づいた戦略的Twitter 広告の実際

■ コラム
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  今月のお題【課題解決】
  オンラインゲームで培われたネットのあれこれ by 白井明子
  サービス開発は自らの課題から始める by 土屋尚史
  がんばらないシステムでゆるく課題解決 by 峰松加奈

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  dot by dot Inc,:最高の広告を求めるカイシャ

 □ 未来食堂の「せかいと未来」
  オープンソースな定食屋はじめました