2016.05.26
課題解決のためのデータ分析3つのポイント これだけ知っておけば大丈夫!
Webサイトやアプリは、さまざまなデータを取得する環境が整っている。しかし、数字だけでは何もわからない。解析してこそ課題を発見できるのだ。『統計学が最強の学問である』の著者である西内 啓氏が、データを「課題解決の鍵」へと進化させるポイントを解説する。
Illustration:小平淳一
ページビュー、ユニークユーザー数、コンバージョン率、直帰率、回遊率、滞在時間など、今日のビジネスでWebサイトを活用していれば、多くのデータを目にしていることだろう。だが、どれだけの人がこれらのデータを正しく分析できているだろうか?
「Googleアナリティクス」や「Adobe Analytics」の画面を眺めて、今日はPVが多かっただの少なかっただのと一喜一憂するだけなら、せっかくのデータを活かせているとはいえない。自らの仮説に基づいてA/Bテストを行って評価するのもいいが、そもそもの問題として、正しい仮説を設定できなければ、テストすべき改善案もつくれない。
では、どうすればよいのだろうか?
その答えは「どう分析するのか」という定石を身につけることである。
多くの人が、データを分析しようとしてもどこから手をつけていいかわからず、円グラフや折れ線グラフで「見える化」をして満足しているようである。しかし、実はたった3つのポイントだけを押さえていれば、誰にでもデータ分析は可能なのである。
その3つのポイントとは「アウトカム」「解析単位」「説明変数」だ。何やら難しいように思えるかもしれないが、普段のビジネスを遂行する上で出てくるものを言い換えたものであるともいえる。では、それぞれを説明していこう。