2016.05.16
商機と成果を生み出す秘訣は徹底した顧客目線の商品設計にあり ユーザーの立場に立って新商品開発
開発に着手した2013年当時は、ヘアケア&スカルプケア市場が拡がりはじめた時期。その市場で手薄なゾーンに着目し、生まれた製品が「VITALISM(バイタリズム)」だ。商品開発の鍵は生活者目線。取材で経緯をうかがった。
VITALISM http://vitalism.jp/
ベースメントファクトリープロダクション http://www.bfp.co.jp/
顧客目線の価格帯に高品質を加えて勝負したい
「VITALISM」(バイタリズム)は、ヘアケア&スカルプケア製品(シャンプー、コンディショナー)として2014年から販売開始。先行販売中のディスカウント店「ドン・キホーテ」では、スカルプケア部門の売上で1位に、ヘアケア商品を解析/評価するサイト「シャンプー解析ドットコム」では5つ星という最高の評価も得ている。
ほかにもVITALISMの注目点は、販売元が開発パートナーに選んだのがWebプロダクションであることや、シャンプー類に珍しいマス広告に依存しない販売戦略にある。まずはVITALISMに商機を感じたという背景を押さえよう。
2013年以降、ヘアケア&スカルプケア市場に大ヒット商品が出現し、生活者の薄毛予防のニーズが顕在化した。一方で、主流は1本あたり4,000円程度の価格帯と「高額」の商品だった。販売元のヘアジニアス・ラボラトリーズ(以下HG)とベースメントファクトリープロダクション(以下ベースメント)は、ここに商機を見出した。
薄毛に悩む生活者のニーズと市場で展開中の商品群に、偏りや乖離がないか?という課題を模索し辿りついたのが、主流商品の半値の価格帯で一定の品質を確保した商品像だった。
突き詰めた商品設計を支えるWeb制作で培ったユーザー視点
HGは、中身の開発に全力を注ぐ一方で、商品プロデュースのパートナーを探していた。というのも、商品開発をしたら必ず各店舗の店頭に置けるわけではなく、置くに足る商品だと店舗側に認識してもらう必要がある(販路開拓)からだ。そこで、HG・津田知明氏が白羽の矢を立てたのが、ベースメント。10年以上ナショナルクライアントのコーポレートサイトやブランドサイトの開発/制作を手がけるWeb業界を牽引するプロダクションだ。十分な実績を持つが、なぜWeb制作会社を選んだのか?