2015.11.18
動画の用途・視聴者層・市場規模●特集「動画マーケティング」 動画の広がりを【数字】で見てみよう
YouTubeの有料サービス「YouTubeRED」やNetflix、Huluといった動画配信サービスなど、いよいよ本格的な普及段階に入ったネット動画環境。その波がビジネスにも押し寄せようとしている。博報堂アイ・スタジオ「再生商店」のメンバーとともに、今の動画事情を把握することから始めよう。
動画マーケティング元年
スマートフォンやタブレットによってライフスタイルが大きく変わりつつある昨今。メディアの中心はテレビや新聞、雑誌から着実にWebへシフトするなか、いよいよ本格的に普及しつつあるのがWebでの動画(ネット動画)環境だ。デバイスの普及や通信の高速化を背景に、「YouTube」や「ニコニコ動画」といった従来の動画プラットフォームに加え、「Hulu」や「Netflix」といった動画配信サービスも活発化しており、いよいよコンテンツが揃ってきた。こうした状況と相まって、ビジネスやマーケティングの世界にも動画の波が一気に押し寄せている。
その要因の一つには、言うまでもなくスマホやタブレットといったデバイスの普及がある。右に紹介しているグラフでもわかるように、2015年において15歳~20代の若者はテレビ画面よりもPCやスマホ、タブレットのディスプレイを見ている時間(メディア接触時間)のほうが長くなっており、その他の世代もすべからくPC・スマホ・タブレットに触れる時間が増えている。このように人々の生活様式が変化していくなかで、これまでテレビを主体に考えられていたマーケティングやマスコミュニケーションが、デジタルを含めて総合的に考える戦略にシフトするのは自然のながれだ。
なかでもWebはもっとも重要視されているメディアで、さらに動画は大きな伸びしろがある。すでに大企業では、TVCMとWebで同じ世界観でありながらも、Webではユーザーのアクションに応じたインタラクティブな展開をするなど、それぞれのメディアに応じた動画を展開している例は珍しくない。