2018.09.17
メールのマナーや気遣いの仕方は、時代とともに変わっていくもの。ここでは、iPhoneでのコミュニケーションを意識した、今どきの気遣いのポイントを要素別にチェックしていきます。
スピーディなやりとりだからこそ「メッセージ・SNSの本文」に要注意
最近は、ビジネスの場でもメッセージやSNSを使う機会が増えてきました。スピーディなやりとりができるのがメリットですが、短い文章でやりとりするからこその気遣いが大切です。
メッセージでは長文を書かない長くなりそうなときはメールにしては?
伝えたいことがいろいろあると、メッセージに書く文章が長くなりがちです。しかし、アップル純正の「メッセージ」アプリやLINE、フェイスブックメッセンジャーなどは短文のやりとりに向いたユーザインターフェイスであり、長文を送るとかなり読みにくくなってしまいます。
また、まとめて書くと長くなるからといって、細かく区切って投稿すればいい、というものでもありません。相手に返事を書く隙を与えず何度も連投すると、相手はストレスを感じてしまうかもしれません。また、連投することによって相手のスマホに何度も通知が表示されてしまい、これもストレスの元になります。
結局のところ、長文になりそうな話題はメッセージではなく、メールを使って送るのがいいでしょう。それぞれのコミュニケーションツールの特性に合わせ、使い分けることが肝心です。早めに返答がほしい用件であれば、メールを出したあとに、メッセージで「メールをお送りしました」と伝えるのもいいでしょう。
「メッセージ」アプリは1行の長さが短く、長文はかなり読みにくくなります。もちろん、複数のトピックを伝えてしまうと返答もしにくくなります。
間髪入れずに連投するのもお勧めできません。受け取った相手は、どのタイミングで返答をしていいのかどうか迷ってしまうでしょう。
スピーディなやりとりに手紙的な挨拶や表現は不要
たまに、メッセージでもメールと同じようなやりとりを行う人がいます。たとえば「○○様 お世話になっております。〇〇社の〇〇です」といった前置きから始まるといった形です。「メッセージ」アプリはスピーディなやりとりをできるのがメリットなのに、これではそのメリットが活かせません。本題に入る前に一言「お世話様です」と入れる程度であればいいと思いますが、メッセージでは、形式的な前置きはなるべく省いたほうがいいでしょう。
メールが従来の「手紙」の置き換えであるのに対し、メッセージは「会話」の置き換えであるという捉え方がよいと思います。その意識を持って文章を作成すると、適切な距離感とスピード感が保てるのではないでしょうか。会話中の文章にしても「〇〇させていただきます」など、丁寧すぎて回りくどい表現は避けたほうがベターです。単刀直入に「〇〇いたします」でも決して失礼にはなりません。
形式的な挨拶はスピード感を損ないます。「会話の置き換え」だという感覚で、適切な距離感で会話しましょう。
メッセージでは、文語的で形式的な表現だったり、丁寧すぎるて回りくどい表現にならないよう注意が必要です。
ビジネスでも既読スルーはNG開封したら一言返信を
LINEなどのメッセージを読んでも反応を返さない「既読スルー」は、プライベートでも火種になることがありますが、ビジネスでも同様です。メッセージを読んだあとは反応を返すよう心がけましょう。
話しかけられた内容にもよりますが、返信は手短で構いません。「承知しました」というフレーズは比較的幅広い場面で使えると思いますし、問いかけに対してすぐに明確な回答ができないときは、「検討して改めてご返答します」でも構いません。
とにかく既読マークがついたまま放置するのは避けたいところです。一言も返信ができないようなタイミングでは、通知が来ても開封しないほうがいいでしょう。
一方、メッセージを送った側の気遣いとしては、「既読マーク=読んだ」と過信しないほうがいいでしょう。「承認に対して返事がないからOKだろう」ではなく、念のために再度確認することが肝心です。
具体的な返事をするのに時間がかかりそうな質問や投げかけに対しては、「検討して改めてご返答します」などの返事をしておくのがおすすめです。
一言も返事ができないような場面では、通知がきても開かないほうがいいでしょう。
メッセージやチャットの「いいね!」マークは意味が共有できている人だけで使おう
「メッセージ」アプリやフェイスブックメッセンジャーを使ったコミュニケーションでは、しばしば「いいね!」マークが活躍します。わざわざ文章を書くことなくワンタップで返信できるため、うまく使えばよりスピード感のあるやりとりができでしょう。
しかし、この「いいね!」の意味は、誰もが同じだとは限りませんのでご注意を。たとえば、質問に対する「イエス」の意味だったり、「進めてください」だったり、あるいは、単に「読みました」の意味という場合もあります。
そのため、会社の同僚などの身近な仲間、あるいは「いいね!」の意味を共有できている人同士以外では、使用を控えたほうがいいでしょう。特にクライアントとのやりとりなどでは、失礼な印象を与えたり、間違った意味で捉えて後々面倒なことになる可能性もあるので要注意です。
また、そのほかのスタンプや絵文字なども、相手との距離感を考えながら使うよう心がけましょう。
ワンタップで表現できる「いいね!」マーク。スピーディな表現ですが使用には注意が必要です。
絵文字やスタンプの使用も、やはり注意が必要です。プライベートなコミュニケーションと同じツールを使っていても、ビジネス利用では頭の切り替えが肝心です。