2018.11.26
バーコードから商品情報を多言語表示する「Payke」 アプリで知る訪日外国人の購買動向
「爆買い」ブームが落ち着いたと言われる今。訪日外国人は日本で「どのような人が」「何を」「どこで」買っているのでしょうか? インバウンド対策に不可欠な情報を知るアプリのサービスが人気を集めています。
鈴木涼平_Ryohei Suzuki
株式会社Payke ブランド事業部第一営業グループ ソリューションプランナー
スキャンするだけで商品情報を7言語で表示
どれだけいい商品つくって、店頭に並べても、訪日外国人に向けてどうやってPRするかが、インバウンド対策のポイント。そうしたメーカーや小売店の課題を解決するソリューションとして、いま、注目を集めているのが、Payke(ペイク)です。
Paykeはユーザーがスマホのカメラを使ってバーコードをスキャンすると、商品説明が表示されるアプリ。日本語を含む7言語に対応しており、気になる商品を見つけたときに、すぐに自分たちの言語で情報を見られることがうけ、中国、香港、台湾、東南アジアを中心に、350万ダウンロードを記録しています。
株式会社Paykeのソリューションプランナーを担当する鈴木涼平さんは、Paykeが展開するサービスについてこう説明します。
「Paykeの主なサービスは2つ。1つはドラッグストアや量販店などの小売店様へのタブレットレンタルサービスです。これはPaykeを搭載したタブレットを店頭に置き、お客様が気になる商品のバーコードをタブレットのカメラにかざすことで、商品情報が自国の言語でタブレットに表示されるという仕組み。もう1つのサービスが、前述した小売店で商品を販売しているメーカー様に向けて、ユーザーがPaykeでバーコードをスキャンしたときに、自社の商品情報や動画が表示されるようになるというものです」
現在、Paykeへの登録メーカーは約1,200社。タブレットを設置している店舗は約200に上り、もちろん、タブレットを設置していない店舗でも、アプリをインストールすれば、ユーザーはどこでも商品情報を見ることができます。
Paykeで訪日外国人の動向を把握
そしてメーカー向けのサービスで重要視されているのが、スキャンから得られるユーザーのデータです。メーカーがPaykeのサービスを導入することで、アプリを使用したユーザーの性別、年齢、国籍などの情報に加えて、スキャンした場所や、前後にスキャンした商品といった分析レポートを取得可能になります。鈴木さんは、訪日外国人が急増する近年、Paykeによって取得できるこうしたデータがメーカーにとって、より重要になっていると言います。
「最近の訪日外国人観光客の動向として、目立つ点が2つあります。1つは、売れている商品が大きく変わったことです。例えば今までは炊飯器などの家電や、ブランドの時計など高級品が中心でしたが、近年ではドラッグストアに売っているような日用品や美容品など、より身近なものにシフトしており、行く場所もデパートからドラッグストアにシフトしています。もうひとつ大きな傾向は、訪日している方の国籍の幅広さ。特にベトナムは中国に続く第2の爆買いを期待されるほどの勢いで増えています。ですが、メーカー各社では詳しい外国人観光客の購買傾向や動向をデータを取得する方法がなかったため、Paykeのデータは非常に有益と捉えて頂いています」