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特集一覧 Web Designing 2017年10月号

データで見るWebと決済 お金にまつわる情報から決済の“いま”を知る

SuicaやPASMOといったICカードや、スマートフォンを使った決済など、いまや電子決済は「当たり前」のものになってきた。では、今後の予測や、海外の動向は? 「当たり前」とは言うが、実際のところどの程度浸透しているのだろうか? 政府や民間企業の調査データから、「Webと決済」の本当のところを紐解いた。

日本の決済事情

まずは国内の決済事情をデータから読み解こう。電子決済、キャッシュレス化の潮流は確実に強くなっているが、なにが、どんな用途に、どの程度使われているのか? 国内決済の現状が透けて見えるデータをピックアップして紹介する。

まだまだ根強い現金信仰
現金を好むと言われている日本人。キャッシュレス決済の割合は徐々に増えているが、それでもいまだに約5割の決済が現金で行われている。キャッシュレス決済の信用度、イメージをいかに上げるかが、今後のカギになりそうだ
出典:日本生命保険相互会社「3分でわかる新社会人のための経済学コラム」(2017年3月1日)/クレディセゾン社決算資料
オンラインだと高額決済しないカード保有者(1)
出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「オンライン決済、スマホ決済の動向整理」(2016年6月30日)/消費者庁消費者政策課
オンラインだと高額決済しないカード保有者(2)
現金信仰は根強いが、一方でクレジットカード保有者の大半がオンライン決済を利用しているという現状も。1,000円~1万円の支払いに多用されている。ネットで日常に使うものを購入するケースが多い?
保有者のオンライン決済率が高い電子マネー(1)
出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「オンライン決済、スマホ決済の動向整理」(2016年6月30日)/消費者庁消費者政策課
保有者のオンライン決済率が高い電子マネー(2)
電子マネーを保有する人のうち、楽天EdyやSuicaインターネットサービスなどオンライン決済が可能な電子マネーを保有するのは、約45%。うち31%が実際にオンライン決済に利用している。クレジットカードよりさらに少額、5,000円以下のこまごました買い物に多く使われているところがポイント
サーバ型電子マネーの発行額は、4年で約1.5倍に!
IC型、サーバ型ともに、年々発行額が増加している。注目したいのはWebMoneyやNET CASHといったサーバ型の電子マネー。2010年度は5.1兆円だったが、5年後の2015年度には7.5兆円に拡大した
出典:一般社団法人日本資金決済業協会「第18回発行事業実態調査統計(平成27年度版)」(2015年4月1日~2016年3月31日)を基に作成
多様化する決済手段、認知度のアップが急務!
ここ数年で、電子決済の手段は飛躍的に多様化している。ところが、代表的な電子決済手段でさえ認知度が高いとは言えない状況だ。既存の決済手段に比べ、圧倒的に「知らない」という人が多い
出典:株式会社三菱総合研究所「クレジットカード等決済手段利用調査」(2016年3月)
約2割が、スマホ決済を利用
調査回答者の約2割が、モバイルSuicaやおサイフケータイなどのスマホ決済を利用していると回答。意外と多いようにも思うが、中国では9割以上の消費者がスマホ決済を利用しているというデータもある。国内の普及率はまだまだと言えそうだ
半年で5倍予測のビットコイン
日本円でビットコインが取引できる取引所の取引高がこちら。2016年上半期に780万ビットコイン(約4,300億円)を記録し、みるみるうちに取引高が増大した。2017年は1億5,000万ビットコイン(8兆2,600億円)になると予測されている
決済サービスは5年で8倍に!
課金・決済代行業務の売上高は、たった5年で95億円から881億円に拡大した。電子マネーの普及、インターネットサービスの浸透を受けて、今後ますますの拡大が期待されている。ベンチャー企業の参入も盛んに行われている、注目のビジネス分野だ
出典:経済産業省「多様化する決済手段;現金取引から決済サービスへ」(2016年8月)/経済産業省「特定サービス産業実態調査」

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掲載号

Web Designing 2017年10月号

Web Designing 2017年10月号

2017年8月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

決済の改善は売上拡大に直結する!

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企業のIT推進担当者やネット運営者に向け、ネットビジネスの課題を解決するノウハウや最新情報をお届け。徹底した現場目線とプロへの取材&事例取材で、デジタルマーケティング施策に取り組む上での悩みや疑問、課題を解決するヒントを紹介します。

10月号のテーマは「Webビジネスとお金」。電子決済やポイントシステム、はたまた仮想通貨で変わるビジネスの世界を追究します。



技術の進化に伴い、決済方法の多様化・自由度拡大により、ビジネスは大きく変わろうとしています。

①ビジネスのバージョンアップ
 ・新しい市場、新しいマネタイズ

②お金まわりに関わるコスト削減

これは、大企業がやっていることでウチのような中小企業には関係ない、で済ませて本当にいいのでしょうか?

さらに新しい技術の波(仮想通貨)が近い将来に確実に押し寄せようとしている中で、すでに波が来てしまってから慌てても遅いのではないでしょうか。そして、あなたのビジネスをさらにバージョンアップさせる可能性が眠っていないでしょうか?


本特集で、電子決済・電子マネー・そして仮想通貨という「これからの決済」を軸に、決済の進化があなたの(Web)ビジネスをどうバージョンアップさせるのか追究してみましょう。


●日本の決済の現状とIT技術進化によるビジネスの変化、中小企業にとってどんなチャンス(注意点)があり、どんな認識・準備が必要か

●データで見る、顧客の意識・利用調査、海外の現状

●身近な事例で見る、ITの進化で生まれた新しい決済方法

●決済の進化が変える<収益増大・市場拡大> 
 ・越境ECをメインに海外の状況、すでに日本で対応している例、これから小規模ビジネスでもビジネスチャンスを逃さないために必要なポイントなどを解説します。

●決済の進化が変える<買い逃し防止>  
 ・ユーザー側にすでに幾多の決済方法が用意されている現状で、指をくわえて商機を逃す(かご落ちさせる)わけにはいきません。業界、業態、商品によってどの決済方法は必須なのか、それによる費用対効果は?


●決済の進化が変える<マーケティング> 
 ・電子決済、Webマネーで期待できることとして、POSでは計れない購買データ、顧客データがマーケティングに活かせるというポイントがありますが、実際にはどんなサービスでどんなデータが取れ、それを何に活かせるのでしょうか。大手ペイメントシステム会社に聞きました。

●決済の進化が変える<業務効率化・コスト削減>

●決済の進化が変える<新しいビジネスモデル>

●決済サービスとセキュリティ

●ポイントシステム導入に必要なこと
 ・中小企業におけるポイントシステムの費用対効果は? ポイントは課税?非課税?など


●仮想通貨
 ・近い将来にやってくる、今まで決済の進化から考えられるビジネスのバージョンアップを現実のものにできるかもしれない、仮想通貨の基礎知識と、それにより具体的にどんなビジネスが可能になるのかまで言及します。