2017.01.03
短尺と縦型が突破口! スマホ動画広告最前線 スモールビジネスに動画をどう活かすか?
動画が広告の手段として目にする機会が増えた一方で、本当に自分たちのビジネスに動画が必要なのだろうか? 特にスモールビジネスにおけるマーケティングの観点から、効果的な動画活用のあり方について考える
Illustration : 児玉淳一
2020年に1,800億円超? スマホ動画対策をすべし
マーケティングの観点、さらにスモールビジネスという観点を加えると、これからは「スマートフォン動画広告に取り組んでおくべきだ」とMFI村岡雄史氏は語る。その根拠の一つが、今後の動画広告市場予測に顕著に表れている。
1 スマートフォン動画広告市場の拡大に備えよ
「動画広告市場全体が伸びていますが、伸びの大半がスマホ動画の広告市場です。将来的な大きな伸びしろを考えると、宣伝広告領域の拡大は必至です。スマホ動画対策は、数年先を見据えて取り組む価値があるでしょう」(村岡氏)
動画ありきを促すわけではないが、市場ができあがる前から利益を望めるようにしておくか、市場が拡大した後からやむにやまれず参入するのとを比べるなら、当然前者を選んでおきたい。
「無理に動画広告を始める必要性はないかもしれませんが、広告市場全体はスマホ動画広告ほどの勢いで伸びているわけでもありません。動画広告をやれば必ず業績が上がるわけではないとはいえ、これほど成長を約束されたような市場は珍しいです」(村岡氏)
動画と聞くと、テレビCMクラスの予算がよぎる方がいるかもしれないが、スマホ動画に取り組んでおくことは、けっして額の大小に限らない。本誌P014~P019に掲載する動画案件に村岡氏は携わっているが、その予算は10万円である。この価格帯なら十分現実的ではないだろうか。
「話題性とは、世の中誰もが口にする、耳にするようなことばかりを指すわけではないのです。自分たちがリーチしたい層に動画が届き、リーチしたい層の中でちょっとした話題化、ふとした瞬間に想起してくれるような体験を提供していきたいものですね」(村岡氏)