2016.06.13
ツールを組み合わせた課題解決へのワークフロー ツールを組み合わせて課題発見から解決へ
もはやGoogleやAdobeの解析ツールでデータを収集するのは当たり前。さらなる改善を実施している企業では、さまざまな解析ツールが使われていた。その実例を見ていこう。
Illustration:小平淳一
課題の発見から改善サイクルにつなげていくためのプロセス
Webサイトの改善は、むやみに細かい部分から手を入れても効果は上がりにくい。全体の方向性など、大きな視点からの解析は前述のGoogleアナリティクスやAdobe Marketing Cloudが有効だが、ここで終わってしまっては顧客の行動の背後にある「なぜそのような問題が発生しているのかという『本当の原因』を究明することは難しい」と(株)ギャプライズのマーケティングエキスパート鎌田洋介氏は語る。
同社ではこれらの課題を改善していくためのアイデア出しや仮説構築の分析支援ツールを多数取り扱っている。ここでは、その代表的なサービスと活用事例を見ていこう。
たとえば、「Clicktale(クリックテール)」はヒートマップに加え、ユーザーがどのようにページを回遊しているかというセッション再生、さらにクリックやタップ操作の動画再生もできる。これにより、ページのどの場所で離脱したのかなどユーザー行動の背景が想定しやすくなり、問題解決のためのアイデアやインパクトのある明確な仮説を立てやすくなる。
だが、仮説も検証を行わなければ仮説のままで終わってしまう。そこでA/Bテストなど検証作業を効率的に行うためのツール「Optimizely(オプティマイズリー)」が役立つ。同ツールは「データ分析の専門的な教育を受けていない担当者でも、改善のアクションが行いやすい環境を築ける(ギャプライズ・寺田文哉氏)」といい、冒頭のGoogle、Adobeのアクセス解析ツールとも連携できるので部分的な改善が全体に与えた影響も数値で検証できるという。