2016.03.22
カード決済をしない顧客に最適な支払い方法を提供する「導線」を●特集「ECサイト、次に打つべき6つの施策」 高い「カゴ落ち」率に悩んでいるなら!
「カゴ落ちの割合がメチャクチャ高い。何か問題がある‥‥のかな?」
「決済方法が合わないと顧客は逃げる! 普段、カードを使わないユーザーに配慮を」
Illustration:我喜屋位瑳務
クレジットカードを持っていないユーザーに注目
たかが決済、されど決済。EC通販にとって、購買に結びつくプロセスとして決済はなくてはならないものだ。なぜなら、サイトを訪れたユーザーは、自身が望んだ決済サービスがなければ「3割が離脱してしまう」と言われているからだ。
ECサイトの多くは、ショッピングカートやプラットフォーマー経由で、連携する決済代行事業者と契約して、支払い手段を採用するケースが多いだろう。その際にECサイトが求める要素は何か? まず、手数料率は大切だ。ECサイトにとって、手数料が安ければ安いほど粗利が大きくなる。そして、もう1つは、自社の顧客層にあった決済サービスの導入が挙げられる。
インターネットにおける決済手段は、クレジットカード、ID決済、電子マネー、ネットワーク電子マネー、インターネットバンキング、Pay-easy(ペイジー)、代引き、コンビニ払い、キャリア決済など多岐にわたるが、日本のEC決済市場を見た時、クレジットカードの決済比率が圧倒的に高いと言われる。主要な決済代行事業者を見ても、9割以上がクレジットカード等、国際ブランド(Visa、MasterCard、JCB、American Express等)が搭載されたカードの取引となっている。
ただし、この数字には注意が必要だ。日本の民間消費支出全体に占めるクレジットカードのシェアはわずか15%ほどで、クレジットカードとデビットカードで5割を超える米国に遠く及ばない(01)。クレジットカードの市場は拡大しているが、それだけでは日本のコマースユーザーのシェアをくまなく獲得するのは難しいのだ。