2016.03.18
中小ECサイト運営者が、今取り組むべき6つの施策●特集「ECサイト、次に打つべき6つの施策」 ボトルネック発見チェックリスト
2021年には、流通総額が今の2倍となる25兆円にまで成長すると予想されているEC市場。それゆえ、これまで傍観していたプレイヤーも次々と本格参入してきている。そんななか、中小のECサイトが次に打つべき手とは、どんなものなのだろうか。
激動のEC時代の始まり
2016年、ECは激動の波に飲み込まれている。モールプラットフォームの変化、モバイルファーストからモバイルオンリーへの急速なシフト、超高速化してトルネードのように情報が乱れ飛ぶソーシャルメディア‥‥そんななかでEC市場は着々と成長している。
今の時代、このように大きな市場に成長する業界はほかになく、それゆえ、これまで本格参入していなかった企業も本腰を入れてきた。一方で、クラウドの普及が進み、今まで高額だったサービスが無料になったり格安になってきて導入しやすくなってきている。そういったサービスやツールを使った自動化や省力化は、特に中小のECサイトには福音であり、必須の武器になるはずだ。
本特集では、悩めるECショップの運営者に向けて、「SNS集客」「決済」「ステップメール」「チャット」「多店舗展開」「倉庫・物流」における「次に打つべき6つの施策」を紹介していく。
まずは現状把握をしよう
ECサイトの改善を考える際、まずは現状がどうなっているかの見直しが必要になる。現状を確認せずに、いきなり対策を行うのは非常に危険だ。たとえば、アクセスが減ってきたからといって、たまたま営業を受けた会社にSEOやリスティング広告を依頼すると、間違いなく失敗する。社内でアクセス分析のデータを収集し、何が原因であるのかを洗い出すことが先決だ。これをやらずに、ただ単に広告費用をかけても何もならない。
また、受注業務はボトルネックとなりやすいところだ。たとえば、納品書と送り状を別々に印刷すると、混乱が起きやすい。このとき、クレジットカード払いだけではなく、銀行振込や代引き、コンビニ払いといった支払い方法があると、さらに複雑になる。受注業務は、できる限りシンプルにしておくべきだが、あっという間にいろんな業務が複雑に絡んでくる。このように、まずは業務のどこに問題があるのかを洗い出そう。発送業務においては、注文商品をピッキングする際、倉庫内をあちこち移動しなければ商品が揃わないといったことも起きる。そういったコストを勘案すると、これらの業務を外注するという選択肢も考えられる。さらに、受注や在庫データを一元管理するツールの導入も視野に入ってくる。
ポイントは、「どこにボトルネックがあるか」だ。チェックリストを用意したので、ぜひ確認してみてほしい。マネジメント側、実務スタッフ側でそれぞれ認識が違うことも多いので、各方面からチェックすることをお勧めする。双方でチェックが入った項目は、すぐに手を打つべき業務といえるだろう。
