2015.10.08
スマホサイトを改善するための課題発見方法●特集「スマホ最適化」
スマホユーザー数が上昇を続けるなか、ビジネスにおいてもスマホサイトの重要度は増している。当然、現状のスマホサイトの効果をさらに上げたいと考えるだろう。そのためには、ユーザー分析やA/Bテストなどの分析手法を用い、課題を発見することが必要だ。
課題を洗い出す3つのユーザー分析手法
スマホサイトの課題を洗い出すためには、3つの分析方法がある。それぞれの観点や特性の違いを最初に把握しておこう。これらを組み合わせることで、課題解決のための仮説を立てていくことができる。
定量観点の分析方法
スマホサイトのユーザー分析において、代表的な手法は3つある。それぞれに違った特徴を持っているが、数値を用いた「定量観点」の分析と、人を対象としてヒアリングを行う「定性観点」の分析に大別できる。
定量観点の代表例としては、おなじみのGoogleアナリティクスをはじめとする「アクセスログ解析」が挙げられる(P051~P053参照)。これは、サイト全体を俯瞰した分析や、全体を見渡した上でのボトルネック発見などに長けている。特にGoogleアナリティクスはさまざまな指標を持ち、日ごとにレポーティングが充実していく。スマホサイトの現状把握や課題発見のために、まず行うべき分析といえる。
また、より詳細な粒度を定量立証する分析手法として、「ヒートマップ分析」も普及してきた。こちらはページ単位もしくはパーツ単位といった、詳細レベルの課題発見に長けている。ヒートマップツールとしては、気軽に始められて進歩的な機能も持つ「Ptengine(ピーティーエンジン)」が有名だ。
定性観点の分析方法
一方、定性観点の調査分析手法として確立されているのは、「ユーザーテスト」だろう(P056~P057参照)。定量分析では手にすることができない、ユーザーの生の声を得ることができる。ターゲットに近い属性のユーザーを実際に呼んでスマホサイトを使ってもらい、設計者の意図通りに操作をしてもらえるかチェックし、使いづらい点などの率直な意見を言ってもらうことで、問題の核心を浮き彫りにできるのがこの調査方法の特徴だ。