2015.10.06
[グロースハック]スマホ特有の閲覧環境を考慮した改善ノウハウと成功事例●特集「スマホ最適化」
サイトの継続的な改善を行い、収益の向上をサポートすることを専門に手がけるKaizen Platform。近年はスマホサイトの改善依頼が増加し、実際に効果をあげているという。同社の鬼石真裕氏に、スマホサイトならではの改善ノウハウと手がけた事例について話をうかがった。
Photo:石塚定人
依頼の半数はスマホサイトに
Kaizen Platformでは、「グロースハック」と呼ばれる効率的なサイト改善を手がけている。同社の鬼石真裕氏は、仕事内容についてこう説明する。
「ビジネスの成長に必要となる時間や人、お金といったリソースを効率化することがグロースハックの広義での定義です。Webサイトへ集客するチャネルの最適化はすでに進んでいるので、特に我々はサイトに到達してから先の最適化にフォーカスしています」
同社では100社以上のクライアントを抱え、改善のためのテストをこれまでに6,000回以上行ってきた。
「いまやどのクライアントでも、改善の対象にスマホサイトは含まれていて、テストのうち半数はスマホサイトです」
そうしたテストを重ねた結果、たとえば「進研ゼミ中学講座」のスマホサイトでは、申し込みページへの遷移を40%増加させることに成功している(01)。
「受講費が毎月の支払いよりも一括払いする方がお得になることを訴求して、長期契約を取ることを目的としています。元のサイトでは一括払いの合計額をテキストで書いていたので、その数字がどういうものか捉えづらく、1年や半年の合計額なので高く感じられてしまいました。そこで、一括払いにしたほうが月額単価が安くなるというポイントを図表化して、視覚的に伝えるようにしました」
同社では、サイト改善の際に自社のツール「Kaizen Platform」を用いている(02)。
「ツールに改善したいページを登録すると、改善案を提案してくれるプロフェッショナル『グロースハッカー』からアイデアが集まります。そこから何案か絞って、元のサイトとあわせて実際のユーザーにA/Bテストを行い、一番効果の出た案と新たに集まったアイデアをまたテストして、ということを繰り返します」