2015.09.12
「売れてるECサイト」は何が違うのか? その理由3つの側面から考える(1/4)●特集「EC再強化」
ECサイトには、支持されるサイトとそうでないサイトがある。それらはどこが、どう違うのだろうか。漫然と見ていてもその答えは見えてこない。ここでは「売れるECサイト」がどんな努力と工夫をしているのか、そこを分析的に見ていくことにしたい。
どんなに素晴らしいECサイトでも「信用」がなければ買ってもらえない
ECは小売流通業である。小売業で使われるマーケティング戦略が同じように通用する部分もある。しかし決定的に違うのは「信用」という要素の重みだ。信用のない店は、いくらサイトの見た目が良かろうが、商品が安かろうが、買ってもらえないのだ。
一つ例え話をしてみよう。あなたがもし、道でたまたますれ違った、見ず知らずの人物から「1パック10個入りの卵を10円で買わないか」と声をかけられたとする。このめちゃくちゃに安い卵を、あなたは喜んで買うだろうか? もちろん、安ければなんでも良いと考える人もいるかもしれないが、ふつうはそのあまりの安さに、何か、からくりがあると考え購入を躊躇するはずだ。
ECの世界では、実は、こういったことがしばしば起きている。見栄えはきれいでも、怪しいサイトはいくらでもある、顧客はそう思っている。大手のショッピングモールに出店しているから大丈夫‥‥。そうだろうか。SNSに書かれたちょっとした不平不満が、評判を台無しにしていることもある。「店長やスタッフの対応が悪い」「問い合わせのメールを出しても返事がない」「対応が遅い」そんな風に囁かれているとするならば、あなたの店はクレジットカード番号を入力してはいけない店として、顧客に判断されるだろう。