2019.11.19
クアルトリクスによる “体験データ”活用 ツールで何ができて、メリットは何なのか
CX向上を目的にデータを活用する場合、ツールの導入も効果的とされています。ツールで何ができて、どのような導入メリットがあるのか、リサーチを軸にしたツール「クアルトリクス」を例に解説します。
体験はつながっている
体験というと、“顧客”体験ばかりフォーカスされがちですが、私たちは、企業活動における体験全般を意識しています。顧客だけでなく従業員の体験も含まれますし、顧客向けであっても製品と宣伝による接点では違うはず、と捉えているわけです。
クアルトリクスは、その考え方を、「カスタマーエクスペリエンス(CX)」「従業員エクスペリエンス(EX)」「プロダクトエクスペリエンス(PX)」「ブランドエクスペリエンス(BX)」という製品群で表現しており、「従業員の満足度は、顧客との接し方に影響する」といった具合で、これらの体験はすべて相関性があると考えています。
データ活用を日常業務に
どの体験を向上するにしても、最初に必要となるのは現状の把握(測定・リサーチ)です。クアルトリクスでも、すべての製品の共通機能として、アンケートの配信から分析までカバーする「リサーチコア」を提供します。配信では、定点観測的な実施はもちろん、Web解析ツールやCRMと連携することで、Webサイトへの来訪や顧客の新規登録をトリガーとする調査も可能です。
分析に関しては、X(経験)データとO(業務)データの両方を活用することでインサイト発掘の精度を高めています。例えば、アンケートで「全体の20%がサービスに不満足」というデータを取得したうえで、もともとあった顧客情報と照らし合わせ、その20%のうち18%が「ある同じ店舗の利用者」だとわかったとします。ここから「該当の店舗において何らかの改善が必要」というアクションが導き出せますが、これはアンケートで得たXデータと、あらかじめ持っていた顧客情報というOデータをうまく組み合わせた例です。
データを一元的に扱い、効率よく業務を回せるのはツール活用の強みといえるでしょう。さらに、「改善が必要だとわかった瞬間に該当店舗の担当者に通知がいく」という仕組みもツールで構築できます。これにより、日常業務としてスピード感を持って、体験の改善に取り組めます。
まずはスモールスタート
顧客体験の向上にあたって最も重要なのは、アンケートの配信や分析自体ではなく、改善アクションです。ツールはあくまで手段だということを、忘れてはいけません。
ツールを取り入れるにしても、まずは小さく試してみることを検討してほしいです。クアルトリクスも機能自体は豊富に備えていますが、いきなり全部使うのではなく、必要な機能だけを導入したり、SaaS型であるメリットを活かして全社的ではなく部分的に導入する形をおすすめしています。
スモールスタートからはじめて、徐々に使いこなしながら施策の成熟度を上げていくことで、より効果的にツールを活用できるはずです。