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下村記者の棋楽にいこう 第44手 新潟紀行②

2015.03.24 | 

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みなさんこんにちは。週刊将棋の下村です。先週からの続き、新潟県出張の第2弾です。

●3月9日(月)
 棋王戦の対局日の翌日。当初渡辺棋王はそのまま新潟県に滞在して、カニ&温泉を堪能してから王将戦第6局を戦うはずでしたが、A級プレーオフの久保九段との対戦のため東京に戻られました。結果は皆さん知っていますよね。筆者は棋王戦ご一行様とは別れを告げて柏崎市から日本海を北上。一路佐渡島への玄関口の新潟市を目指します。

 宿から出るとき衣類などの荷物を佐渡島に先に送ってしまったのですが、翌日になって大きなミスをしたことに気がつきます。なるべく身軽になろうと取材用のカメラまでもその荷物の中に入れてしまったのです。これでは対局が始まる頃まで取材の写真が撮れません。自分に呆れながらも荷物を問い合わせて追いかけたのですが後の祭り。荷物だけが嵐の前に佐渡島に渡ってしまったのです。荷物はどうなってしまうのかな…不安でいっぱいです。

 幸いなことにカメラのデータはノートPC内に取り込んであるので、棋王戦のデータは手元にあります。新潟市のホテルに早めのチェックインをすると、気を取り直して後はひたすら原稿書きです。徹夜ではないのでスムーズに書き進めて、大半が完成した頃は夕方になっていました。

 ようやく一息ついて改めて外に出て見ましたが、雨が降り出していてものすごく寒い。震えながらネットで調べた市内の回転寿司で夕食です。ここは当たりだったようで、けっこう佐渡の魚が多くあり、安価で堪能できました。カニ&温泉にははるかに及びませんが、出張のササヤカな楽しみの一つです。
●3月10日(火)
 順調に行けば明日は王将戦ご一行様と合流して佐渡島へ渡る予定です。王将戦の紙面の準備などをして外に出ましたが、何かや雲行きがとても怪しい。昼頃から風が強くなり雪が降り始め瞬く間に積もり出しました。ニュースを見ると北海道に居座る爆弾低気圧の影響で、佐渡島へ渡るフェリーがすべて欠航と、すでに予断を許さない状況です。とりあえず王将戦担当者の方に連絡をしたところ、フェリー欠航への対策マニュアルができており、不測の事態になった場合の予定を事前に教えていただきました。荷物の件で不安は残りますが、少しだけ安心です。 

●3月11日(水)
 佐渡島への移動日です。筆者は作戦を立てていました。午前中の便で佐渡島に先に渡り、宿に送った荷物からカメラを手にして、佐渡でご一行様と何食わぬ顔で合流という戦法を考えていました。うまく行けばご一行様が佐渡入りからしっかりと撮影ができますものね。ところが世の中うまくはいかないものです。フェリーターミナルに到着した頃に、乗るはずだった午前の便は欠航が決まってしまいました(泣)。午後便は14時半、16時半、19時半と3便ありますが、出るかどうかはそのときの天候次第とのことでした。

 お昼になるとご一行様も合流。少しだけ安心感は得られましたが、結局フェリーターミナルで4時間以上も待った末に、全便欠航が決まりました。残念ですが自然の脅威には勝てません。ニュースで見ると佐渡島は波が8mと、これぞ本物の怒涛流です。あの海岸に打ち寄せる波を見てしまうと、確かに出ないほうが良かったかも…。残念ながら現地での前夜祭などの行事は中止になってしまいました。

 関係者はマニュアル通りに新潟市内に1泊します。筆者も慌ててチェックアウトしたホテルをもう1日予約しました。翌日も天気は良くないとの予報ですが、果たしてどうなることやら…結果的に何もしない1日でしたが、作戦失敗やら荷物の行方が分からずやらでシビレました。欠航だけに結構疲れました。続く…

そのときの写真は https://twitter.com/のバックナンバーにて保存してあります。