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先手中飛車で居飛車穴熊を撃滅せよ

2014.12.18 | 米澤孝至

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約20年ぶりに、居飛車に挑戦中の米澤です。

今まで先手中飛車はほとんど使ったことがありませんでしたが、あんなに怖い戦法だったんですね…。負けました。
 
今日は月曜日の続きです。
 
 
先手中飛車は居飛車の仕掛けに対応できる
でも居飛車がすぐに仕掛けてくるとは限らない
囲い合い
ラスボス「居飛車穴熊」
 
という流れです。
ではさっそく居飛車穴熊をぶっつぶす、目から鱗の攻め筋を紹介します。
 
 
さて、自然に組み合って上図です。
解説を省き手順だけですが、上図以下、
▲2六歩△8六歩▲同歩△7五歩▲同歩△7二飛で下図。
 
 
7五の歩が受からず、
(▲6六角は△8二飛▲7七角△7二飛で千日手模様。失敗)
後手の飛車は軽い上に玉が堅いという、げんなりしそうな局面です。
ここからの華麗な手順、ぜひとも覚えてください。
 
▲7九飛△7五飛▲1四歩△同歩▲1三歩△同香▲2五桂
 
 
▲7九飛で反撃の用意を整え、▲1四歩と端攻めを敢行するのが絶妙の組み合わせ。
ここから6手で振り飛車必勝です。
 
△2四角▲1三桂成△同銀▲4四角△同銀▲7五飛
 
 
まず、角が取られてはまずいので逃げます。
▲1三桂成に△同角は▲1四香があるので、△同銀の一手。
 
するとなんと!
 
先手の角筋に駒がいなくなったので!
 
▲4四角が王手飛車!!

以下は、穴熊が薄くなっていますし、飛車成りが約束されているので振り飛車優勢です。
 
がっちがちの穴熊に一瞬で切り込んでいくこの手順。
振り飛車党としてはたまりません。
 
「書籍だからどうせ都合よく手順作ってるんでしょ?」
 
そんな心ない意見を頂くこともありますが、これに関しては最後の文章が面白いので、どうぞ。
(上の画像でも確認できます)
 
「この▲2五桂を最初に食らったのは筆者で、実戦は▲2五桂に△4二銀として角を差し出した。玉が堅いのと早指し戦だったので、勝負できたが、今では先手優勢の定跡として有名。」
 
衝撃の事実を、感情を押し殺して冷静に解説する大平先生でした。
 
書籍では他にも穴熊相手の攻め筋を紹介しています。
穴熊にお悩みの振り飛車党は絶対に買いですよ!
 
ではでは。