2016.11.18
プラグインの役割に変化
かつてネットでムービーを見たり、ゲームで遊んだり、インタラクティブなコンテンツを楽しむには、フラッシュやジャバアプレットといった「プラグイン」をブラウザにインストールするのが一般的でした。しかし、ここ数年はHTML 5を中心としたWEB標準技術の最新世代の絶え間ない努力によって、プラグインを利用していなくても従来と同程度の機能を提供できるようになってきました。逆に、プラグインの脆弱性を逆手に取ったハッキングはあとを絶たず、セキュリティの専門家からは「プラグインをインストールしているほうがリスク」と指摘されるまでになっています。
この風潮を受けmacOSシエラに搭載されたサファリ10でも、インターネットプラグインは標準では一切使用せずに、HTML 5ベースでのモダンなWEB技術の使用が前提の設計に切り替わりました。旧来のコンテンツの閲覧にプラグインを使用するためには、ユーザが個別にダウンロードとインストールを行い、使用に関しても設定を行う必要があるのです。
セキュリティに絡む深刻な問題に発展しつつあるこのプラグインの使用に関してはルールは極めて厳格で、自分の期待どおりに動作させるには仕組みの理解が重要です。サファリでのインターネットプラグインの利用方法を考察してみましょう。
【検証1】
最新のMacはOSそのものにマルウェア(ウイルス)感染を予防するためのさまざまな措置が用意されており、安全性は非常に高くなっているといえます。しかし、現状の仕組みだけではまだ足りないためmacOSシエラではさらなる取り組みをサファリに導入しました。それが今回の「インターネットプラグイン」の抑制です。
実際にmacOSシエラのサファリでチェックしてみるとインターネットプラグインはいっさいインストールされておらず、必要に応じてユーザ自身で追加する必要があります。また、従来のように単にインストールしただけでは有効にはならないため、サファリの[環境設定]にある[セキュリティ]パネルから[プラグイン設定]を呼び出してプラグインを有効にしたり、セキュリティポリシーの設定を変更します。macOSシエラにしてからページの内容が表示されなくなった、という場合にはまずはここを確認してみましょう。
(1)サファリの[ヘルプ]メニューから「インストール済みプラグイン」を表示させると、いっさいのプラグインがインストールされていないことがわかります。