2016.02.15
北米12カ所、南米1カ所、アジア10カ所、豪州2カ所、欧州・中東・アフリカ26カ所の拠点を持つアドビ。その中でも、サンフランシスコオフィスは歴史的建造物として登録されている貴重なビルにある。最先端のクリエティブツールが生まれる場所は、創造力を刺激するクリエイティブに満ち溢れていた。
ストーリーの豊かさに触れる
アップルやグーグル、フェイスブックが膨大な資金を使って、一斉に新しいキャンパスの建設に動いている昨今。サンフランシスコにあるアドビのオフィスビルは、いくらお金を積み上げても手に入れることができない歴史的建造物だ。その歴史は1904年頃に遡る。完成直後の1906年にサンフランシスコを襲った大地震と火災にも耐えた誇り高き建物は、周囲の景色が新しく塗り替えられる中で異彩を放つ。
メインエントランス前には一段高いプラットホームがあり、その周囲の道には古い線路が埋まっている。この建物は当初、パシフィックハードウェア・アンド・スチールカンパニーという、米国西海岸の開発に重要な役割を果たした企業のためのビルだった。その後、1918年にベイカー・アンド・ハミルトンと合併し、引き続きオフィスビルとして使われた。2004年にフラッシュやドリームウィーバーなどで知られるマクロメディアがビルを買収、そのマクロメディアを2005年にアドビが買収してアドビのオフィスとなった経緯がある。