2016.02.15
アドビはクリエイティビティこそが、これからの時代に大事だと説く。アイデアの試行錯誤を経てデザインへと落とし込み、アウトプットとして成果につなげること。ITの次の時代を生き抜くには、今まさにそんな創造がすべての人に求められている。
日常とクリエイティビティ
クリエイティビティ。日本語に直せば「創造力」。何かを生み出す能力を示すこの言葉に、どこか、まぶしさや、苦手意識を持っていないだろうか? デザイナー、建築家、映画監督、小説家、写真家…。クリエイティビティを発揮する仕事は、こうした人々に限られていると考えていないだろうか?
しかし皆さんは、日々の生活の中でスマートフォンを使い、写真を撮って加工し、インスタグラムに投稿したり、LINEで友だちに送っていたりするだろう。そのとき、適切な言葉を選んで添えているはずだ。あるいは、短いビデオをフェイスブックに載せたら、10人から「いいね」をもらうかもしれない。そうした日常は、はたして本当にクリエイティビティと遠いものなのだろうか?
アドビは、1982年に誕生して以来、コンピュータでの表現の中心に存在する企業だ。そのアドビは、より多くの人々が「クリエイティビティを活力に」と訴えかける。なぜ、現在は、クリエイティビティが必須となってきたのか?
ITの次はクリエイティブ?
2000年代は「IT革命」という言葉が生まれ、特に情報産業の生産性が飛躍的に高まった。インターネットでのサービスは当たり前のものとなり、スマートフォンの登場でモバイルアプリが生活必需品となった。政府は依然として「IT人材の不足」を指摘しているが、その理由はITという道具が生活に入り込み、より多くの人々が頼るようになったからだ。
諸外国では、子どもへのプログラミング教育にも力を入れている。Code・orgに代表されるように、子どもへのプログラミング普及はいわゆる「IT人材」の層を厚くし、社会全体でテクノロジーの恩恵を得られるようにしようというアイデアだ。コードは、日本においても「大学までの教育」と「社会人の研修」のような断絶がない、一生もののスキルといえる。