動画のSEO|WD ONLINE

WD Online

WD Online改造計画 Web Designing 2017年2月号

動画のSEO

Web Designing(WD)のオンラインメディア「WD Online」がリリースからすでに1年。思っていた以上にWebサイトの運営って難しい…! 今号では「動画のSEO」についてアルコ黒須敏行さんの視点から、解説してもらいました。

仮にWDが動画コンテンツを用意する場合、検索エンジン経由の集客は苦戦するだろう。検索エンジンの基本の仕組みは、Web上のテキストを巨大なデータベースに保管して、それをさまざまな基準で検索エンジンに返すものなので、テキスト情報が少なくなりがちな動画コンテンツはそもそも相性が悪い。

今回はそういった課題をどのように解決するのかをさまざまなWebサービスの事例をもとに解説したい。

 

大事なことはコンテンツを文字に起こすこと

全世界で400万人以上の会員を持つ動画教育サービスが「Lynda.com」。プログラミングスキルやHTMLコーディングなどのITスキルを、月19.99ドルか29.99ドルで学べる。各講座のページにはTranscriptというコンテンツがあり、講座の内容を文字に起こして表示することで検索エンジンも講座の内容を理解できるだけでなく、ユーザーが講座を受けるかどうか判断できるため、CVR改善にも寄与する施策だ。ログミーも、さまざまな動画コンテンツをテキスト表示することで検索流入を伸ばしている。この施策はぜひ取り入れてほしい。

 

文字起こしだけで評価されるとは限らない

一方で講座をすべて文字に起こすと、動画が閲覧されなくなるリスクが発生する。そもそも検索エンジンが好むコンテンツは、体系化されていたり、見出しで論理的に整理されているような情報だが、口語がそのまま検索エンジンが好む形に整理されているとは限らない。

 こういった問題を解消するうえで有効な施策が、動画コンテンツを紹介する「集客メディア」を持つことだ。集客メディアというと大げさだが、動画を紹介する編集記事があれば良い。Lynda.comもブログで講師の紹介やハウツー記事を用意し、動画への導線を引いている(https://www.lynda.com/articles/)。

国内に50万人以上の有料会員を有するニコニコ動画も、導線としてニコニコ大百科というテキストベースのWikiコンテンツを用意している。サブカル特化のWikipediaのようなコンテンツで、単語に対する概要、関連動画、掲示板などあらゆる情報でページが構造化されており、ニコニコ動画よりもこのWikiコンテンツの方がSEOに強い。あくまでも憶測だが、ニコニコ動画への流入に相当寄与しているはずだ。

また、ニコニコ動画自体はタグページを大量に生成することで、SEO流入を担保している。検索ワードによる流入を調査できる外部ツールで調べると、検索経由の着地ページはほとんどがタグページになっているのがわかる。キーワードも検索流入が大きく難易度が高いものばかりだ。これも動画コンテンツのSEOの成功事例といえる。

注意点として、ニコニコ動画はユーザー投稿型のサービスなので雪だるま式にコンテンツが増える構造がある。こういったサービスはタグのような施策が有効ではあるが、数十、数百ほどのコンテンツであれば、タグを入れたからといって爆発的に流入が増えることはない。SEOはコンテンツ量で流入が決まるからだ。さらに、タグ施策自体は低品質や重複したコンテンツの温床となるリスクが高いため活用には注意したい。ニコニコ動画は「canonical」という正規化タグも使って重複状態を解消させているので、その点も参考になる。

 

動画のSEO

●動画コンテンツの検索流入を伸ばすポイントは 2つ



 

●ニコニコ動画のSEOは大規模動画サービスにとって参考になる

 

改造してくれる人:黒須敏行
1983年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、2007年にアルコ入社。過去10年間にわたり、コンサルタントとしてベネッセやラクスルなどにおけるメディアビジネスモデル領域のWebマーケティング戦略、SEO戦略のプロジェクトに携わる。「女性向けCGMサービスの検索流入を3倍増加」「検索経由の年商を新規に2億創出」などの成果を創出。http://www.alco.co.jp/

掲載号

Web Designing 2017年2月号

Web Designing 2017年2月号

2016年12月17日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

Web動画マーケティングの[最新]勝ちパターン

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企業のIT推進担当者やネット運営者に向け、ネットビジネスの課題を解決するノウハウや最新情報をお届け。徹底した現場目線とプロへの取材&事例取材で、デジタルマーケティング施策に取り組む上での悩みや疑問、課題を解決するヒントを紹介します。

2月号の特集テーマは「Web動画マーケティング」です。

「いまは動画の時代である」と言われはじめてはや数年。インターネットで見られるコンテンツのうち、動画の割合が増えてきたことは言うまでもありません。SNSはもとより、コーポレートサイトなど、目にする機会が多くなった動画は、すでにマーケティングのツールのひとつとして考えるのが当たり前になっています。とはいうものの、いまのビジネスに動画がどんなメリットを与えてくれるの? という方も多いのでは。そんな方のためにも本特集では、利益を伸ばすためのポイント、トラフィックを増やす方法、SNSやYouTubeとの連携など、ビジネスに動画を活用するための知識や方法を、費用対効果に沿った形で解説します。大手企業のマネをするのではなく、自社のビジネスにあった動画の活用方法をお伝えします。


第1部「ここだけはおさえたい! 動画マーケティングの基礎知識」

_実録「マーケティグ動画のできるまで」
実際に中小企業が動画マーケティングのプロに仕事を依頼した一つの案件について、ヒアリングから動画制作、納品、その後の分析/解析まで時系列で紹介。
動画施策の一連の流れを疑似体験してみましょう。

_やさしく解説する「動画マーケティング」
動画マーケティングについて、その考え方、ポイント、留意点などさまざまな点から、動画とマーケティングの関係についてわかりやすく解説します。

_“動画マーケティング”その背景を考える
なぜいまマーケティングに動画が利用されるのでしょうか。写真ではなく、動画であることの理由はたくさんありますが、スマートフォンの普及、それに応じた縦型動画の利用などなど、いま動画がマーケティングとして利用される背景について考えます。

_マーケティング視点で考える動画
動画をマーケティングに利用するということは、単に写真を動画に入れ替えるということではありません。動画にすることの目的は、あくまでも自社の課題を解決するためです。
課題を見つけ、それに応じたKPIを立て、PDCAを回していくという基本的な考え方が必要であることを改めて考えます。

_Facebook、Twitter、Instagram…SNSで展開する動画について
SNSで動画はどのように扱われ、いかにマーケティングに利用できるのでしょうか。各SNSがプラットフォームとして用意する動画との親和性はもとより、利用する側が知っておきたいさまざまな知識について解説します。

_Youtubeで公開する動画について
SNS同様、動画プラットフォームとして確立しているYouTube。広告としてだけでなく実際に動画を配信することで得られるメリット、マーケティングとして利用するための方法についてなど、あらかじめ知っておくべき基礎知識をまとめます。

_動画の効果を測定する方法、その考え方
動画を利用したマーケティングでは、動画つくって終わりではありません。公開した動画がどのように見られているのか、アプローチしたい層に届いているのかなど、その効果を測定しながらさらなる改善が必要になってきます。そのための効果測定について、解説します。


第2部「事例集」
_5つの事例から学ぶ、動画マーケティングの現場からの視点

コラム
_費用対効果で考える自社の動画制作(予算と規模感の相関)
_中小企業が実践すべき動画マーケティング10か条

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