2016.12.26
まずはここから。動画マーケティングの第一歩 「動画ならでは」を頭に入れろ!
日増しに注目が高まっている「動画マーティング」。取り組むためにまず必要なのは、動画ならではの特色を知ることだ。ここでは、動画制作を行うCrevoの奥西唐久さんと原嶋宏明さんにそのポイントをやさしく教えてもらうことにする。
1. 変化する動画マーケティング環境
最近、スマートフォンやPCでインターネットのサービスを利用していて、動画を目にする機会が増えていると感じている方も多いのではないでしょうか。多くの企業が動画の力に注目しており、マーケティングのツールとしての活用を進めている、というのがその理由です。
下のグラフを見てください。これは、動画を使った広告市場の推移を予測を交えて表したものです。ひと目でわかる通り、動画広告の利用は急激に増えており、2022年には現在の3.5倍ほどの2,900億円規模にまで伸びると予想されています。
ではなぜ、これほどまでに伸びているのでしょうか。それは、インターネットのマーケティングにおける動画の使われ方が、大きく変わってきているというのが大きな理由だと言えるでしょう。
数年前まで、数年前まで、動画マーケティングというとテレビCM用に制作した動画をそのままYouTubeに公開してブランディングに活用したり、サービス紹介のための動画を自社のホームページに配置したり、といった利用がせいぜいでしたが、今では、マーケティングの“ありとあらゆる局面”で動画が使われるようになってきています。
中でも、YouTubeやSNSで商品やキャンペーンの認知に動画が用いられる機会は爆発的に増えています。FacebookやTwitter、Instagramなどでの動画の活用は、現在大きな効果を上げており、日に日にその数を増やしています。皆さんも、SNS上の動画広告、よく見かけますよね。
ちなみに、YouTubeのような動画サイトでコンテンツを見る前などに表示される動画広告は「インストリーム広告」、SNSやWebサイト、アプリなどで、コンテンツとコンテンツの間に表示されるものは「インフィード広告」、バナー枠で使われるものは「インバナー広告」などと呼ばれています。現在、その数が多いのはインストリーム広告ですが、特に成長しているのは、「インフィード広告」でしょう。
こういった変化の背景には、スマートフォンの進化や、回線スピードのアップといった変化があるわけですが、そのことによって、若い世代を中心に、動画の閲覧が日常的な行為になったことが大きな要因と言えるかと思います。彼らは端末で動画を見ることに抵抗感がない。となれば、マーケティングのさまざまな局面で動画が使われるのは当然のことと言えるかと思います。ですから、動画を使ったマーケティングは何も特別なことではない、「普通のこと」だと捉えるべきでしょう。ある課題を解決するために、写真を使うのがいいか、イラストを使うのがいいか、それとも動画がいいか。それをコストや効果を見通しつつ考える。動画マーケティングには、そのように向かい合うのがいいと思います。
ここを読んでいる読者の方の多くは、そんな「動画マーケティング」に注目し、できればその力を自社のマーケティング戦略に活用したいと考えているのではないかと思います。ですから、適切な判断をするためにも、動画の特性や、メリット・デメリットをよく知っておく必要があるでしょう。次章からは、今、どうして動画を使った広告やコンテンツが増えているのか、そこにはどんな理由があるのか、といった点に触れていきたいと思います。
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この数年、「バズ動画」と呼ばれる拡散を目的とした動画が話題を呼ぶケースが多かったのですが、Webマーケティングでの動画の活用法はそれだけにとどまりません。
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今や、Facebookで1日に視聴される動画コンテンツの総時間は、1億時間を超えると言われています。連日、驚くほどの量の動画が見られているのです。