2016.08.31
拡散の秘訣は導きたい結果からの逆算 ターゲットにアクションしてもらうためのスイッチを見極める
Illustration : 小平淳一
重要なのは“戦略”と“出口”
オウンドメディアを始めてはみたが、PV(Webページのアクセス数)がなかなか増えず、成果に結びつかない…。ここ1~2年、メディアの新規立ち上げ以上にそうした悩みを抱えるクライアントからの相談が増えてきている。
オウンドメディア運営をしているからには、まずは読まれないと話にならない。そのためには、コンテンツの拡散が必須だ。何が目的でどんなターゲットにどんなコンテンツを提供するのかという“戦略”と、そのターゲットはどこにいて、どうすれば狙うアクションを起こしてもらえるのかという“出口”を考えることが非常に重要になる。
まず戦略を立てるためには、オウンドメディアで解決したいビジネス課題とそのために到達すべき指標(KPI)を明確にすることが必要になる。そして出口の設定には、自社の商品やサービスを利用するユーザーは誰なのかを明確にするためにペルソナを考え、そうした人たちがいる場所にアクセスするチャネルを見つけることが必要だ。その設計ができていないと、なぜ成果に結びつかないのかという検証や改善もできないままになってしまう。
そして、施策を講じても、急に絶大な効果が出るというものではない。ある程度の流入を得られるようになるまで半年~1年程度はかかると見込んだ方がいいだろう。オウンドメディアとは、会社の看板を背負って走り続ける気概と「一生続ける」くらいの覚悟が必要なものだ。成功には一定の時間と労力を要するが、うまく活用できると、大きな成果が期待できる。
ここでは、弊社サムライト(株)が支援する世界最大の総合人材サービス企業、アデコ(株)のビジネスパーソン向けのメディア「Career Supli」の事例とともに、オウンドメディアのコンテンツを拡散させるポイントを紹介しよう。