2016.05.31
Bay Area Startup News Web Designing 2016年5月号
サンフランシスコのスタートアップ会社訪問!【Airbnb】 ユーザーエクスペリエンスが最も大きな企業価値
海外で起こっている、あるいは起こりつつある新しいビジネスの潮流、近い将来に日本にやってくるであろうビジネストレンドなどを紹介・考察します。米国サンフランシスコ在住の筆者が、サンフランシスコおよびシリコンバレーの「ベイエリア」を中心に、イケてるスタートアップを中心とした会社、サービスを毎月1つ取り上げながら、その背景や目的、今後日本で起こりうるトレンドについて追究します。
旅行先でホテルの代わりに個人の空いている部屋をお手頃な値段で借りる事の出来るサービスを提供しているAirbnb)。日本でも少しずつその認知度が上がって来ている。今回は創業者の1人であり、友人でCTOのNathan Blecharczykが当サービスを始めるきっかけや起業、プロダクトのあるべき姿について語ってくれた。
このサービスを始めるきっかけは2007年にサンフランシスコにて開催された大規模なデザインカンファレンスでした。そのカンファレンスの為に全世界から多くのオーディエンスが集まり、ホテルが取れない状況だったのです。その事に目を付けたその当時のルームメイトでAirbnbのファウンダーの1人であるJoeが家賃を払う為の収入源として、彼らの為に自分のアパートのリビングの一角を格安で貸し出し宿泊料をもらうアイディアを思いついたのです。その時は部屋を貸すのではなく、部屋のひと区間に空気でふくらませて使うエアーベッドを置きました。最終的に合計3人の方々に貸す事で、$1,000程を稼ぎ、無事に家賃を払う事が出来ました。
小銭稼ぎのはずが人生を変える経験に
実は元々は単純に家賃を払う為のお金儲けのために行った事だったのですが、それがきっかけでその後も泊まってくれた3人の人達、ユタ州から来たお父さん、LAから来たおばさん、そしてインドから来た青年ととても仲良くなり、その後も交友関係が続いたのです。実際に、その青年に会いにインドに遊びに行ったりもしたんですよ。その経験が忘れられなくて、これは絶対に流行るだろうと思って、全米のイベントに合わせて個人が宿の貸し借りが出来るサービスを始めたのが、Airbnbの始まりとなります。ちなみにサービス名はその時に利用したエアーベッドにちなんで、Air bed & breakfastにしたのですが、URLが長過ぎるため、その後偶然空いていたAirbnbに変更しました。