2016.03.10
稼働率の上昇プロセスを重視するスーパーホテルの徹底的“おもてなし”●特集「リピーター&ファンを生む新法則」 リピート率70%以上を実現する感動を生む仕組み
出張などの際にビジネスホテル選びで迷ったことはないだろうか? その理由は、料金以外はどこも似たり寄ったりで、ホテルによって違いがわかりづらいことが一因に挙げられる。そんななか、ビジネスホテルチェーン「スーパーホテル」が成長を続ける理由とは?

客室稼働率より顧客満足度を重視
訪日観光客の増加による客室不足や価格高騰などで、最近話題に上ることの多い国内の宿泊施設。そんななか、国内112店舗、海外4店舗を展開する「スーパーホテル」は、枕を選べるサービスや天然温泉の導入、充実した朝食など、「泊まるだけ」のビジネスホテルチェーンの常識を覆すサービスを打ち出し、高い顧客満足度を得ている。

近年、ホテル業界では客室稼働率が重視される傾向にあるが、同ホテルで最重視しているのは顧客満足度だという。経営品質部の星山英子氏は次のように説明する。
「もちろん稼働率も大事ですが、弊社では2000年頃より稼働率重視から稼働率が上昇するまでのプロセスを重視するようになり、お客様の満足度が上がれば、稼働も安定すると考えるようになりました」

前述した天然温泉や充実した朝食、睡眠に対するこだわりなど、ハード面のサービスは利用者の満足度を上げるための施策の柱の一つ。だが、ハード面での差別化は他のホテルもすぐに導入できるという理由から、それ以上に力を入れているのが接客サービスの向上とその満足度だ。