2016.03.01
斬新なポイント制度でユーザーを巻き込むタイムズカープラスの戦略●特集「リピーター&ファンを生む新法則」 カーシェアリングをゲーム感覚で楽しませる
環境への関心の高まりや、高い維持コストを理由に、日本でもカーシェアリングの認知が広がりつつある。黒字化が進まない会社が多い中、カーシェアリング市場で急成長した「タイムズカープラス」の戦略をうかがった。

個人会員の大半はアクティブなユーザー
若者を中心に車離れが進むと言われるなか、ここ数年新しい車との付き合い方として、車を共同使用するカーシェアリングが注目を集めている。公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の調査によると、2015年3月時点でカーシェアリングのステーション数は約9,451ヵ所、車両台数は約1万6,418台、会員数も約68万人と、いずれも前年に比べて25%以上に増え、認知度も上がってきた。

そんななか、2009年頃から本格参入し急成長を遂げているのが、時間貸駐車場でお馴染みのタイムズ24(株)が運営するカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」だ。
「カーシェアリング事業には、駐車場、車、会員の3つの要素が必要です。私たちはもともと時間貸駐車場を展開していたので、駐車場と会員は持っていました。そこで市場はほとんどありませんでしたが、レンタカー会社をグループ化し、調達や整備・管理ノウハウを取り込んで、カーシェアリングサービスを開始しました」
こう説明するのは、タイムズ24(株)タイムズカープラス事業部の亀田真隆氏。2015年10月時点で、タイムズカープラスの車両数は約1万3,149台、ステーションは7,311ヵ所。会員数も約55万人を獲得。市場を開拓し、牽引する存在となっている。
