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雨宮編集長のコゴト@リベンジマッチ

2014.12.13 | 週刊将棋編集部

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リベンジ--
 本邦では近年、「再挑戦」くらいのニュアンスで一般化している言葉だ。もともとは「復讐」とか「恨みをはらす」とか、かなりキツイ言い方らしい。「人を怨まば穴ふたつ」的な世界ですな。
 いっぺん、死んでみる? (←分かる人には分かる)
 
 それはともかく、電王戦リベンジマッチである。
 7月の菅井竜也五段vs習甦の「持ち時間8時間夜通し対局」にも驚いたが、大晦日に行われる森下卓九段vsツツカナの「秒読み10分」にはたまげた。森下九段が電王戦で敗れたときに語っていたことが実現してしまった。本人もビックリらしい。
 
 秒読みというからには、記録係が読むのだろうか。読むとして、どう読むのか。想像するだけで疲れる。自動音声的な仕掛けになるのかもしれない。
 そもそも1手に10分以上かけることは、持ち時間が長い対局でもそう多くはない。持ち時間3時間とはいえ、秒読みが延々と続くようだと、危惧、いや期待されているように、年越し勝負になりうる。
 
 実験的な対局は、人間同士ではやりづらい場合もある。たとえば持ち時間6時間の対局を経験してみたいと思っても、付き合ってくれる相手を確保するのが難しい。
 そういうときにこそ、コンピュータが活用できるわけだ。以前のように人間(プロ棋士)との明らかな実力差があると利用範囲も限られるが、今なら十分すぎる相手となる。
 新四段がデビュー戦前に長い持ち時間でコンピュータとスパーリングをする。そんな事が、もう行われているかもしれない。