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雨宮編集長のコゴト@30年前の夏は

2014.08.16 | 週刊将棋編集部

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残暑お見舞い申し上げます
 
 今週は夏休みをとっている人が多いらしく、通勤電車もすいていた。世の中の週刊誌も、ほとんどが1週お休みをしている。
 そもそも週刊誌たるもの、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆の3回はお休みをしなければ一人前とはいえない。なぜなら、著名な週刊誌がほとんどそうだから。つまり3回休めれば、一人前なのだ。
 
 ああそれなのに。わが週刊将棋は創刊以来、年末年始のお休みしかない。ゴールデンウィークもお盆休みもない。30周年を迎えてなお道半ばなのである。
 ときたま、読者から「お店の人に今週は休みだと言われたけど」というお問い合わせをいただく。それはお店の「週刊モノはこの時期お休みに決まってるじゃない」という思い込みによる勘違いだ。
 
 ところで、以前は将棋界に「夏枯れ」があった。春、秋、冬にくらべて対局が少なかったのだ。専門紙にとっては、ネタ不足のピンチといえる。
(だったら、お盆休みをつくればよかったのに…恨むぜ、先輩!)
 
 ところが、いつのまにかそんな感じがしなくなった。試しに日本将棋連盟の棋譜データベースで検索してみたら、本紙創刊後に初めて迎えた夏、つまり1984年8月の公式戦対局数は109局。そして昨年は203局。30年で倍増していた。
 増えた理由は簡単。棋戦の増加ではなく、棋士の人数が増えたからなのだ。
 
 現在の現役棋士は159人。30年前は100人ちょっとだったはずだ。人数が5割増しでは、対局が増えるわけである。
 ちなみに女流の現役は現在54人。30年前は20人いたかどうかの時期だったと思う。棋戦も2から6に増えた。そして、今年の8月は女流6棋戦すべてが進行している。
 
 うちはもともと人様の娯楽を生業としている。だから、世間が休暇モードのときにヒマになるようではいけない。
(あ~、涙ぐましいタテマエ…)
 
かくして今年の夏も週刊将棋を作り続ける編集部であった。